ワールドタンクミュージアム4
        陸上自衛隊編
 前編



TAKARA発売、海洋堂監修のワールドタンクミュージアムの第4弾が発売されました。
1〜3までは、第2次大戦中に作られた外国の戦闘車両をフィギュア化していましたが、
第4弾の今回は陸上自衛隊の歴代の戦闘車両がラインナップされています。

上の画像は陸上自衛隊朝霞駐屯地にある、広報センター前の駐車場です。
以前は建物裏のイベント広場に展示されていたこの軽装甲機動車(ライトアーマー)ですが、
展示車両がもう一台増えたおかげで置く場所がなくなり、現在は表のここに引っ越してきています。

なにが増えたのかといいますと・・・・、まあそれはのちほど。


60式自走106mm無反動砲

1960年に正式化され、いまだに現役で稼動している(!)戦闘車両です。
無反動砲という、砲弾の発射時に後ろに爆風を逃がすことで反動を打ち消すしくみの砲を2門、
搭載しています。爆風と一緒に爆炎と爆発音も後ろに逃がす(つまりメチャ目立つ)ので
発射時に敵に発見されやすく、発射した後は撃ち返される前にすぐに逃げないといけません。
しかし、無反動砲の最大射程は7700mですが命中精度が低いので、当てようと思ったら
もっと近くまで敵に接近してから撃たないとダメみたい。でも撃ったらすぐ逃げなきゃ・・・・
捨て身の過酷な任務です。

発射時に爆炎と爆音を撒き散らす、か。
なんか陽動作戦のオトリに使うのにもってこいな・・・・



背景は江戸東京たてもの館。
わたしはまだ行ったことがないのですが、古い建物が移築保存されている一種の博物館で、
なかなかいいところのようです。
この60式自走無反動砲のフィギュアには同スケールの自衛隊員にフィギュアもついてくるのです。
上の画像は、その自衛隊員フィギュアの大きさを目安に合成したのですが、どうも失敗でした。
だって、60式自走無反動砲の全高って1.38mなんですよ?

ああっ、さわっちゃだめ!
ちょっと!もういっかいいいますけど全高1.38mなんですよ!?
隊員ちっちゃいでしょう、いくらなんでも!(笑)
貴様達の皆さん、身長は140cm以下ですか?4人揃ってミニモニ気分ですか?

この隊員さんたちの目線で撮影し合成したので見上げるような大きさの自走無反動砲ですが、
実際は大人の目線よりも下に天井が来るので、見下ろすようになるのが正しいです。
ブックレットのイラストの人との対比くらいがちょうどいいようですね。


61式戦車

最初、自衛隊は上の60式自走無反動砲を数揃えて防衛力にしようともくろんでたらしいですが、
あれがたくさんあっても戦車の代わりにはなりえないことがすぐに判明して、
急遽、三菱重工が作り上げた戦後初の国産戦車です。

根元が防塵カバーで追われ、さきっちょがT字になっている砲身が特徴的です。
特撮映画の戦車といえば、やっぱこれですね。
現実世界では一度も敵と砲火を交えることなく2000年に退役しましたが、
特撮映画の中ではもっとも奮戦した戦車ではないでしょうか。
あと、角川映画では戦国時代や七日間戦争でも活躍しましたね。



背景は同じく「江戸東京たてもの館」。うう、なんか左下半分のあたりの影が不自然。
空や壁の照り返しはうまくいったと思うのですが・・・・


74式戦車

前述の61式戦車が、正式採用された時点で世界的水準からすると
すでに時代遅れの代物であったために、(オイ三菱・・・)
その3年後の1964年からもう開発がスタートした後継の戦車です。
採用はそれから10年後の1974年。1台4億円弱。
ちなみにこの74式の後継機である90式は一台が9億円もするために、
年間20台ちょっとずつの生産となり配備がなかなか進まず、(オイ三菱・・・)
おかげで74式は数の上ではいまだに主力戦車であり続けています。
90式が高価なのは、逆に「調達数が決まっていてそれが少数ゆえ(高くなる)」という話もあります。
どっちなんでしょうね。どっちにしても高いんですけど。



ゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・
2年程前に撮った猫写真に合成にゃあ。


さて、陸上自衛隊広報センターにやってまいりました。


先ほども申しましたように、
裏のイベント広場の展示車両が増えたおかげで、入り口付近に転勤になったライトアーマー。
イベント広場になにが増えたのかと申しますと、


74式戦車
この子はゴーウデンウィークのイベントで使用され、
そのままこの広報センターに勤務となったようです。

普通に目線の高さで撮影した感じでこれです。
思っていたよりも小さい戦車でした。
なんだか今までドン臭いイメージが強くあまり好きでなかったのですが、
・・・ああ、90式よりも好きになったかも。
74式、カ、カワイイ。(笑)
戦車なのにあまり威圧感がないのですね。


後ろ姿
パワーユニットの格納されたリアビューは力強い感じ。
わきっちょに乗っている筒状のものは排気管(マフラー)です。


砲の左側にある赤外線投光機。
人間の目に見えない赤外線で暗闇を照らすので、照らされているほうは気がつかない、
・・・のはだいぶ過去の話で、
今時だとこのアクティブな暗視方式は逆に敵に簡単に探知されて危険なの。
それはそうと、赤外線フィルターを外すと、この投光機の光は夜間1500m先で本が読めるほどの
明るさだそうです。
対怪獣戦なら目潰しに使えますね。(あっ、また現実と特撮がごっちゃに)


このキャタピラの形、メカゴジラの背びれみたひ・・・

転輪と転輪の隙間に見える油圧式懸架装置。
画像ではわかりにくいですが、この軸と後の転輪がシャフトでつながっていて、
軸を油圧で起こすことで輪転を持ち上げたり降ろしたりして、戦車の車高を変えられる仕組みです。




ずらり並んだ戦闘車両。壮観です。
左より、
94式水際地雷敷設装置(木の陰でよく見えませんが)・87式自走高射機関砲・89式装甲戦闘車
・96式装輪装甲車・74式戦車・74式自走105mmりゅう弾砲、でぇす。
こういう建物の裏側じゃなくて、ライトアーマーみたいに道路から見える表の駐車場に並べたら
もっと良いだろうにと思うのですが〜。ダメなのかな。


広報センターの売店で売っていたお菓子。
このパッケージからは、胡桃の入ったおいしいチョコケーキ、
という中身は想像できません。

下の”要冷蔵”のシールが気になります。
売店では普通に店頭で売っていたもので・・・。(笑)

ローレライサイト。
このセビルは皇室献上銘菓なのだそうですよ。
「お菓子の紹介」は2個目で内容の繰り返しが入って、
3個目からすごく淡白になりますが
もしかしてもう飽きたんでしょうか・・・。


次回は、残る90式戦車、87式自走対空砲、AH−1Sコブラと、
広報センターのことの続きなどつれづれなるままに。

2003年7月6日 20:22:26

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