きせかえバルキリー
アーマードたまきリー
■ 80年代のメカ美少女風 ■
懐かしいですなぁ、こういうの。

今回とりあげますのは、やまとのアーマードバルキリーGBP-1Sです。
テレビ版マクロスの初期主人公機VF-1Jとアーマードパーツのセット、
また、装甲パーツのみでの販売もあります。
わたしはVF-1Jとのセットを購入しました。

ちなみに上のアーマードパーツは全て、画像合成によってたま坊に装着させているもので、
実際には人形ボディへの装着はできません。騙されないように〜。
バランスをみて各パーツの大きさも変えてますし。
やまとVF-1JやまとGPB-1S
バルキリー2態

左のバトロイドバルキリーに装甲パーツを取り付けたのが、右のアーマードバルキリーです。
装甲パーツ内部には多数のミサイル(グレネードクラッシャー)を装備しており、
これを装着することで、バトロイド形態時のバルキリーの火力不足と防御力不足を補う、という設定です。
ただこれを装着すると、バルキリーはその最大の特徴であり利点である「変形」ができなくなってしまいます。
変形機構をオミットしてまでバルキリーを素体にする理由があるのかどうかは不明。
高出力・大火力・重装甲のデストロイドを開発すればことたりそうな気もします。

さて一方、やまとのこのアーマードバルキリーですが、
既存のロボットにアーマーを着せていくという機構を忠実に再現した結果、
関節の可動範囲も大幅に制限されるようになり、ろくにポーズも取れないものになりました。
特に膝は前にも後にも曲がらなくなります。
加えて、ちょっと触るとお股のパーツや肩のポッドがすぐ外れてしまう、繊細な装着方式の為、
何ともいじりようのないオモチャになっています。
成型色むきだしの質感もチープなかんじで、中のバルキリーとそぐわない印象をうけます。
うむ。
なんか褒めるところないかな…。


え〜と、
このオモチャは動かして遊ぶものではなく、装着させる過程を楽しみ、装着させたらそのままディスプレイ、
という遊び方が正しいのでしょう。きっと。
なんか、スーパードルフィーみたいな遊び方ですね。


1982年秋に放映が始まった「超時空要塞マクロス」。
そのプラモデルのラインナップを私が見たのは、たしか第一話の放送が始まる前でした。
チラシだったか、なんだったか…で。
そこにはカラーでバトロイドバルキリーやマクロス強攻型・要塞型、デストロイドさん達、
それにリガードやグラージといったゼントラーディー軍メカといった、初期に登場するロボットが
既に網羅されていました。
その中に、飛びぬけてかっこよいロボットがいることに当時の私は大注目です。
手足が太いスーパーロボットのようなフォルムに、リアル系ロボットのようなディティールをもち、
それでいて今までに見たことのないシルエット。アーマードバルキリーかっこいい!
こいつが大活躍するさまをおもわず脳裏に描きます。きっと強いんだろうなぁ〜。
 …それに比べてなぁに?このバトロイドって。白くて細くてモヤシみたいで弱そう〜。かっこ悪い〜。
(そのモヤシがああも見事に飛行機に変形するなんて、夢にも思わなかったあのころ(笑))
あと、「このデストロイドってのは名前からして敵メカだろうな」とも思ってました。(笑)

さてこの「超時空要塞マクロス」の放送がついに始まりました。
しかしこのアーマードバルキリー、いっこうにでてきません。…いつ出てくるんだろう。
まぁ予定表に載っているデストロイドも全然でてこないし(笑)、そのうち順番に出てくるんだろうなぁ。
ガンダムもそうだったし。
注:私の住んでいた新潟では、「機動戦士ガンダム」の放送は関東圏よりまる1年以上遅れていたので、
アニメ雑誌の記事やガンプラの発売予定表などで、放送される以前にザクからジオングまで全部知っていました。
そのタイムラグのせいで、全話放映終了後ほどなくして劇場版が公開されるノンストップのガンダムブームぶりだったことも、
地方ならではのエピソードとして付け加えておきます。

と、おとなしく待っていたらついに登場です。第9話「ミス・マクロス」
一条輝搭乗のアーマードバルキリー、発進!ミサイル全弾発射!かっこいー!!
などと喜んでいたのもつかの間、その攻撃がまったく効果なしだったとみるや、
なんと輝はあっさりとアーマードパーツをパージ。
…ファイターに変形してソッコーで逃げました。

アーマードバルキリー、パージ
ばーん。

アーマードパーツって使い捨てなんだ。…もったいない。
それにぜんぜん活躍してないし。メチャ弱いし。なんて見掛け倒しな…
っていうか、…え?これで終わり?

その後アーマードバルキリーは、画面にスミにたまに出ることはあっても、
メインで登場することはもう2度となかったのです。

ばーん。

アーマードバルキリー、一斉掃射
一度はやりたい全弾発射

ウェポンハッチの開閉ギミック付きのこのオモチャ、やはりフルオープンしてみたいものです。
というわけでミサイル発射の決めポーズをとりたいところですが、しかし、
直立不動のミサイル要塞を見事に体現するアーマードバルキリーさん、
どうしても仁王立ちのままです。
まあこれはこれでいかにも重装甲ロボットっぽいので、悪くはないのですけれど。

そうそう。
決めポーズといえば、冬に発売されたマクロス・スーパーディメンジョンフィギュアがあるじゃありませんか。
海洋堂プロデュース・山口勝久造形の、工夫を凝らした可動をフル活用してごっつ決めポーズが取れる、
あのシリーズです。

スーパーディメンジョンフィギュア

ちゃんとした関節はヒザ部分くらいで、ほかの関節部分はただ回転するだけの、
いたってシンプルなしくみの可動を持つフィギュアなのですが、
その回転軸がうまい具合に斜めになってたりするので、まわすだけでひじが曲がったり
足首の角度が変わったりします。(…この説明でわかります?)

スーパーディメンジョンフィギュア

腰も水平でなく斜めに回ったりするので、ウリウリいじっていると、
思いもかけぬかっこいいポーズをとってくれます。
そんな、「いじる面白さ」と、「ポーズの発見」が楽しい可動フィギュアです。
アーマードバルキリーは、胸のみパーツ差し替えですが、ほかの全てのミサイルハッチが
ちゃんと開閉するという凝ったしくみになっています。

アーマードバルキリー、気合いの一斉掃射
同じ背景で、こちらも全弾発射

ポーズ決めすぎかと。
「うおおおおおおおおおおおおっっっ!!!!!!!」
…って感じですかね。
ビームやミサイルを撃つのに、気合いのあるなしは関係ないはずですが、
アニメの場合は、撃つときの気合いに比例して武器の威力が上がったりするので侮れません。
実際、上のやまとの画像と比べると、こっちのほうが破壊力ありそうです。(笑)

アーマードガウォークバルキリー
         アーマードガウォークバルキリー、ダイダロス甲板より発進。手前はプロメテウス。(ウソ)

アーマードガウォークバルキリー、どんなものか、と。
アーマードパーツをつけるとひざがまったく曲がらなくなるので、今ひとつガウォークっぽくありません。
それに機動性が著しく悪そうで、追加装甲をつけたばかりに弾をよけきれず被弾、墜落、
という絶対運命が待ち構えていそうないでたちです。

なんちゅうか、もっとアーマード中心に遊びたかったんですけど、どうにもいじりにくいんで、
もう中の人のほう、行きましょう。

VF-1Jガウォーク
中の人、VF-1J                                            ロケ地:秋葉原

そういえば、今まであまりやらなかったガウォーク形態飛行の合成画像です。
飛ばせてみたりすると、やはり微妙に背景とからませにくい存在ではあります。
なんかねぇ、「これが存在する風景」というのがどうにも頭に思い浮かべにくくて。
私の場合、合成画像を作る前に、あらかじめ完成した画像のイメージを頭の中にうかべ、
それにあわせるように素材をそろえて合成していくのです。
飛行機や、車や、怪獣が存在する風景はいともたやすく思い浮かぶのですが、(最後のはどうかと思う)
ガウォークバルキリーがホバリングしつつ飛んでくる風景、ってのは、…なんか思い浮かばないんですよ。
これも、これに似たものも、生まれてこっち一度も見たことないもんで。
ハリアーがジェットホバリングで横滑りに移動したりするのを観察すれば、イメージがわかるかもしれませんけど、

VF-1Jガウォーク
もういっちょう

そんなわけで、頭にイメージが浮かばないまま、なし崩しに作ってみました。
あらためて、こんなわけのわからないメカ(ほめ言葉)の空中戦を描ききった板野一朗氏の
すごさを実感するわけであります。

いろいろやってきましたが、結局、
バルキリーの合成画像で一番カコイイのは、やはりこのファイター形態ではないかと。
ということで、基本に立ち返ってまいりました。
1/48バルキリーのリリース以降、1/60のにもパイロットの人形がつくようになったので、
ますますファイターの合成が楽しくなりました。

VF-1Jファイター
蒼空を行くVF-1J

いつも横からばかり撮影してましたが、正面から見てもかっこよいものですな。

あまりパースがつかないように、ちょっと離れて望遠で撮影し、それを合成。
そうすることで、実際の航空機の写真ぽくなります。

VF-1Jファイター

それと、今回の合成時にあらたに工夫をひとつ。(といっても些細なことなのでどうでもよいと思いますが)
いままでは背景の画像をほとんどいじらずに、合成素材を色補正して重ねていたんですが、
こと、こういった航空機写真ふうのものでは、それではうまくないことに気がつきました。
飛んでいる航空機を撮影するときは、当然その航空機に露出を合わせますが、
素材集などに収録されている空だけを撮った写真は、雲の明るさに露出を合わせてあるので、
弱冠アンダー気味になっているようなのです。
なので、そういった素材を背景に合成する場合、露出がオーバー気味になるよう、あらかじめ
背景を明るく補正してやる必要があるのです。(そのさい雲のディティールが飛んでしまっても仕方ありません)

ね、どうでもいいでしょ?
まぁ、合成道を極めんとする同志のかたの一助にでもなればよいかな。


VF-1J・VF-1S ファイター
ラストです〜。

夕日の中を編隊飛行するバルキリー。
夕日の光ならいいのですが、マクロスの全方位バリヤーの暴走だと嫌ですね。
ス・ス・スキ・スキ・ステキ、大好き〜、ステ〜キ食べたい〜♪

ガンポッドにスタンド代わりのポールを挟んで立たせている都合上、グリップ部分を機外に出していますが、
本来は収納されて、ガンポッドはボディにぴったりくっついているのが正しいです。
逆光でシルエットにすると、この隙間は目立ってみっともないです。


今回は以上です。
…なんか、アーマードと関係なくなっちゃいましたね。

2004年6月9日 20:18:10