コナミ陸上自衛隊装備大全 第参弾

エフトイズヘリボーンコレクション2
自民党は去る11月28日、現行憲法を全面的に見直した新憲法草案を決定しました。
そこでは「憲法9条」を見直し、戦争放棄を謳った第1項はそのままにし、第2項を改め、
”「国の平和と独立」を確保するため、首相を最高指揮者とする自衛軍を保持する”として、自衛戦力の保持をはっきりと明文化しました。
ちなみに現在の第9条2項は、
”陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。”
というもので、素直に読めば自衛隊の存在はもとより、防衛の為の戦いすら違憲であるかのような文章なのですが、1959年の「砂川事件」のときの最高裁判断で「憲法第9条は日本が主権国として持つ固有の自衛権を否定していない」、つまり「自衛の為の戦力の保持は合憲」とされていますので、自民党による憲法草案は第9条2項を、この憲法判断の内容のとおりのわかりやすい文章に書き直しただけ、といえるでしょう。
文章が変わるだけで実情は特に何も変わらないでしょうが、国民・国土とともに憲法自体をも外敵から防衛する為の自衛戦力がその憲法に明記されていないという異常事態が是正されるのは、まことに喜ばしいことだと思います。
ただまあ、「自衛軍」という語呂の悪い新名称はどうでしょう。
「防衛軍」か「防衛隊」なんかいいと思うんですけどね。特撮っぽくて。(ォィ
あと、1佐(大佐)2佐(中佐)、普通科(歩兵)、支援戦闘機(戦闘爆撃機)、状況(戦闘)、などの自衛隊独特の言い換え名称は、その特殊性がマニアックな感じでかえって好きなので、このまま変わらなくてもいいかなぁ。

ところで、自衛隊といえばこの間ニュースサイトでいい自衛隊画像があったので、ついでにご紹介。
守りたい人がいる!

コナミの陸上自衛隊装備大全の第参弾ですが、第壱弾から第弐弾の間にあった若干の進歩は今回は見られず、
モールドの溶けぐあい、直線のはずの部分のうねりぐあいなどは、第参弾でもグッタリするほど健在です。orz


74式戦車(ドーザー付き)

2003年6月に発売されたWTM(ワールドタンクミュージアム)の大戦略エディションのときにもあったドーザー付き74式の装大全版です。
装大全はこのようになかなか雰囲気のいいジオラマ付きなのですが、いかんせん、主役の74式が2年半前のWTMのものに比べても数段見劣りがする出来なので、あまり高い評価はできません。
造形だけでなく、この妙にテカテカした塗装も、精密感を阻害している気がします。





ただいまピーター・ジャクソン監督の「キングコング」が絶賛上映中でありますが、これを機に東宝がまた
「キングコング対ゴジラ」をリメイクしてくれたら楽しいだろうな〜。(もちろんコングもゴジラも着ぐるみで)
ゴジラなんかひとひねり、パシフィック製薬の薬を飲んでいるからね、からさ、からにょ。…にょ?
上図は「キングコング対ゴジラ」において行われた対ゴジラ用毒ガス入り落とし穴の作業風景を、現代に置き換えた設定の画像。このように土木作業でゴジラに挑んだのは防衛軍、ではなく自衛隊です。

意外に思われるかもしれませんが、まずゴジラ映画には「防衛軍」という組織は出てきません。
怪獣と戦うのは「防衛隊」か「自衛隊」、または「国防軍」「Gフォース」などです。
「地球防衛軍」という映画の印象が強いので、どれも「防衛軍」だと思いがちですが、実は違うんですよね。
ついでにいうとWikipediaの「ゴジラ」の説明にある防衛隊の記述は不完全でして、「ゴジラ(1954)」〜「メカゴジラの逆襲(1974)」全15作の全てに防衛隊が登場するように書いてありますが、そのうち、「キングコング対ゴジラ(1962)」「モスラ対ゴジラ(1963)」「ゴジラ対へドラ(1971)」には自衛隊が登場します。
また防衛組織そのものが登場しない作品もいくつかあって、南の島が舞台の「ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘(1966)」「怪獣島の決戦 ゴジラの息子(1967)」「オール怪獣大進撃(1969)」 、正義の味方ゴジラが日本の防衛を担うようになってもはや防衛組織が必要なくなった時期の(笑)「ゴジラ対メカゴジラ」があります。「怪獣総進撃(1968)」は未来のお話なのでまた別の防衛組織が出てきますし、「防衛隊」が登場するゴジラ映画は昭和期に5〜6作あるだけでむしろ少数なのです。



87式自走高射機関砲

本当に役に立つのか定かでない、異常に高価な自走高射砲です。近SAMでいいのでは。

こちらはWTM4のラインナップに入っていたアイテム。やはり比べてみる他ありません。公道を模した、大胆なジオラマがステキです。が、デジラマはスルー。





90式戦車(92式地雷原処理ローラー付き)

10箱中3個がこれだった、ハズレアイテム。これ自身が地雷。以前よりもモールドの溶けぐあいに拍車がかかっている気さえします。
よく見ればこの処理ローラーはかなり手のこんだ造形物なんですが、これは残念ながらユーザーのニーズにはかすりもしてない方向性だと思います。
モチベーション急降下。
これもデジラマはスルー。


99式自走155mm榴弾砲

車体に比べてアンバランスなほどの長砲身が特徴の、陸自の秘密兵器です。
榴弾というのは着弾すると爆発する砲弾でして、99式はこの榴弾で30Kmも彼方の目標を精密かつパワフルに爆撃できるらしいです。砲身そそり立つマッシブなデザインもステキ。なんて、フロイトが大喜びで分析はじめそうです。

こちらはWTMではモデル化されていない車両でして、こころなしか他のアイテムに比べて出来がいい気がします。





はるかアウトレンジから、上陸しつつある巨大生物(怪獣)を狙い撃ちしようと展開する99式。これからの怪獣映画は間接照準兵器ですよ。

一応全長・全高などのスペックを見て、それに合うように背景に合成してるつもりなんですが、
こいつ小ぢんまりしているようで実はデカいです。全高が3.8mもあるので、ほとんど小さな家のよう。
そんな感じなので、この画像だとまだちょっと小さく見えてるかも。
中央の軽装甲機動車は以前紹介したキャンバス「陸自車両」の1/72のモデル。
それほど精密なものではないのですが、エッジが立ってて、直線部分がちゃんと直線になっているおかげで、
このように合成栄えするミニチュアになっています。


高機動車(奥)
&96式多目的誘導弾システム(手前)

高機動車はぶっちゃけ4駆の兵員輸送車。
96式はこれに多目的誘導弾を積んだシロモノです。
96式のドライバーはつねにロケットの先が自分の後頭部に向いているわけで、心休まる時がなさそうです。
注目すべきは、これらの公式ニックネームでしょう。
高機動車は「疾風(はやて)」。といえば「魔法少女リリカルなのはA's」のはやてちゃん。…はこじつけとしても、96式多目的誘導弾システムの「96マルチ」のネーミングは「ToHeart」のマルチと無関係ではないという、まことしやかな説があります。




1998年、房総半島に出現したゴジラ撃退の為に出動する特生自衛隊の車両群、の図。(「ゴジラ×メカゴジラ」)

森末慎二が乗った高機動車ゴジラに踏まれてペチャンコになったんだよなぁ〜、とうろ覚えのままこれ作ったんですが、改めて「ゴジラ×メカゴジラ」を見たら、高機動車じゃなくてなんかフツーのRV車でした。うろ覚えは危険です。

渡良瀬2佐が仙台でガメラを見おくったときに乗っていたのは高機動車じゃなかったっけ?と「ガメラ2」を見直してみたら73式小型トラックみたいだったし、高機動車ってどこにでもいそうなのに、特撮では目立たないというか、イマイチ活躍してない車両です。
その後ろの82式指揮通信車は、結構いろいろな映画に出てくるんですけどね。


OH-1観測ヘリコプター

AH-1の顔とブルーサンダーのテールを持った、オール国産の偵察ヘリです。
その戦闘的な外観はどう見ても攻撃ヘリですが、自衛用の対空ミサイルの武装があるのみで、地上攻撃力はありません。






戦国自衛隊1549では、活躍するいとまもなく地対空ミサイルで撃墜されてしまったあわれなOH-1。
せっかくなんだからAH-1 VS OH-1の空中戦とかやって欲しかったなぁ。最終的にやられるにしても、OH-1の高い機動性でコブラを翻弄するような燃えるカットがあれば、もうそれだけで見る価値のある映画になったのに。

デジラマは、とりあえずミサイルをヒラリとかわしたところ。
ミサイルは素材がなかったので手書きです。



以上、陸上自衛隊装備大全 第参弾でした。

ここからは、F-Toysのヘリボーンコレクション2。
SH-60・OH-6・CH-47・AS332の4種類各二色のラインナップより、自衛隊関連の2種類だけご紹介。

ところでこのヘリボーンコレクション2について調べようとググってみたら
なんとうちのサイトの以前のヘリボーンの更新が、公式サイトをおさえてトップになってました。(画像
なんだかなー。

SH-60J シーホーク

海上自衛隊の護衛艦などに搭載されている対潜哨戒ヘリ。米軍のUH-60ブラックホークの海軍版です。

フィギュアのできは可もなく不可もなく、普通にいい出来です。墨入れしてあげると精密感が増すかもしれません。




護衛艦いそかぜとSH-60J

映画「亡国のイージス」のほうには出てきませんでしたが、
小説版では前作「12Y.O.」の主人公が搭乗して地味に大活躍するSH-60Jです。
いそかぜはもちろん、タカラの”世界の艦船 亡国のイージス 仙石バージョン”の連斬模型。
マストの先端などに灯っているライトは、位置も数も実は適当。資料がなかったのです。
装大全のデジラマに比べて力の入れ方が違いますが、まあ、創作とはそういうものなのですよ。


UH-47 チヌーク

輸送ヘリということで、一見地味でつまらないヘリですが、さにあらず、2点で吊り上げる為に安定性がよく、同時にハイパワーで、10tもの荷物を搭載(または懸架)できる力持ちです。まあ4万tの三式機龍をたった2機で吊り上げるAC-3しらさぎの超絶ペイロードにはかないませんけど。

さて、今までのデジラマはときに無理矢理にでも映画にからめて作ってみましたが、チヌークといえばもうこれしかないでしょ、という映画がありますので、そのシーンをま〜んま作ってみました。




不朽の名作「ガメラ2」より、振動でスラストレバーが上がらなくて絶体絶命!のチヌークを、巨大レギオンから身を挺して守るガメラの図。
「ガメラが私たちを守ってる!」

ガメラ、巨大レギオン、ともにコナミのSFムービーセレクションのフィギュアなので、ガメラの形状は2ではなく3のものになっております。
来年は角川体勢でガメラの新作が公開されるわけですけど、まあ正直なところ期待よりも不安が大きいというか、むしろ不安的中があたりまえと達観して公開を待つ感じというか…、
つまり全然期待しないで待ってる、という後ろ向きな心持であります。
あと、やはり来年、コナミから昭和のガメラの新解釈造形版「大怪獣ガメラVol.2」が出ますが、こちらは超期待。まさに大悪獣ってツラがまえのギロン、嘘みたいにかっこいいバルゴン、なんともいえないバイラス、どれもステキです。レアの宇宙ギャオスがダブったら、真っ二つに切って、断面を粉っぽい紫色で塗りたいですね〜。


それでは良いお年を!

2005年12月30日 20:14:29