今回は、スプリングの「ひぐらしのなく頃に」フィギュア関連のデジラマです。 「ひぐらしのなく頃に」は、07th Storming Party製作の同人ゲームで、現在コミックとドラマCDが発売中で、この春からはアニメもスタートする予定の人気ソフトです。オリジナル同人ゲームでありながら全年齢対象で、エロゲーではありません。コンシューマー移植の話もありましたがどうなったのかなぁ…。 未プレイに方のために説明しますと、「ひぐらしのなく頃に」のゲーム形式はサウンドノベルなのですが、選択肢が最後まで1度もないので、プレイヤーのすることはとりあえずただ読むだけ、というありそうでなかったスタイルになっています。そのため、べらぼうな時間PCの前に座っている必要はなく、たとえば第1話にあたる「鬼隠し編」などは朝はじめれば確実に昼過ぎに終わるくらいの規模です。文庫本1冊読む感じ、ということろでしょうか。 プロが書いた小説でも長期連載となると内容に齟齬が目立ってあとで書き直して、なおかつ辻褄があわなかったりするものですが、「ひぐらし」は2002年の夏コミに「鬼隠し編」が初登場していらい昨日発売された「皆殺し編」にいたるまで3年半ものあいだ、整合性は理路整然とまったく揺らがず、そのつじつまの合いっぷりはすさまじいものがあります。 その内容は、パッケージのあおり文句から想像するとホラー(または怪談)のようですが、ホラーを”読者を怖がらせることを主題においた不条理な物語”と定義するなら、「ひぐらし」はホラーではありません。プレイ中、恐ろしさのあまり背筋が凍りついて一瞬体が動かなくなる、くらいの体験はちょくちょくありますが、それが主題なのではありません。 「連続殺人ノヴェル」「正解率1%」の文句のとおりならミステリーのようですが、これもちょっと違うような気がします。鬼隠し編から始まる「ひぐらし」を全体で見たとき、それはミステリーかもしれませんが、各編それぞれはミステリーとは違うと思うのです。……この説明じゃわかんないですよね。う〜む。 とにかく、ただのホラーでもなければただのミステリーでもない、ジャンル分けできないとても面白い読み物でしょう!…という、何も言っていないのと同じくらいあやふやな結論で締めてみましょうか。(ォィ 私にとっては「学園もの」です。雛見沢分校における「部活」の日々がもう楽しくて、燃えて、笑えて、泣けます。綿流し祭りの前で延々ループしてもいいくらい好き。 ゲーム内のイラストは原作者の竜騎士07氏が自ら描いているものです。 人間、ついつい予断や先入観を持ってことに当たってしまうものですが、このゲームを始める前の最も大きな先入観は[絵がヘタ]→[内容もつまらないだろう]というものでしょう。 絵は、文章を補完こそすれ、文章の内容を保証するものではありません。「たった一つの冴えたやり方」を表紙買いして、鬱なオチに突っ伏したことを思い出してください(なにその例)。ライトノヴェルの表紙の絵のクォリティとその売れ行きには密接な関係があるといいますが、表紙がいいからといって内容がそれに順ずるという保証はありませんし、逆もまた真ナリで、表紙がイマイチだからといって内容もつまらない、とは限らないのです。まぁ、そうはわかっていても、なかなか逃れられないこの呪縛なのですけどね。まあ、エロゲーとかならまた話は別ですけど。(笑) 絵がヘタヘタいいましたが、それはプレイ前の私の正直な感想であったところで、いまはもう「ひぐらしはこの絵でなくちゃイヤン」くらいな感覚です。それに、逆に「ひぐらし」がとてもうまい絵師さんによる萌え絵なゲームだったら、これほどまでに魅力的なゲームにはならなかった気がするのです。良くも悪くも記号的な龍騎士07氏の絵は、プレイヤーの想像力や思い入れで補完できる余地があり、そこがキャラクターの深まりにつながっているのではないでしょうか。龍騎士07氏の意図せざることでしょうが、この絵も「ひぐらし」を面白くしている強力なファクターだと思うのです。 もうひとつ大きな先入感がありました。[安い]→[つまらない(やる気にならない)]です。 安いんですよ、このゲーム。「ひぐらしのなく頃に(4話入り)」が千円、「ひぐらしのなく頃に 解(3話入り)」も千円。スクエニから3冊同時に出た「ひぐらし」のコミックは2冊買うともう千円超えるわけですから、この本編がいかに安いか。安いおかげでなにかのついでに買うには買うものの、払った金額の元を取ろうという意欲が喚起されにくく、「ずっと前に話題のソフトらしいからとエロ同人ゲーと一緒に買ったものの、積んだままでまだやってない」という人が多い気がします。私の周りにも数人います。 やれよ。 それだけが、ぼくの願いです。 このあとのフィギュアのキャラについての説明は、極力ネタバレしないように気をつけて書きますんで、未プレイのかたも安心してお読みいただいた上で、面白そうだと思ったらぜひいちどプレイなさってみてください。お試しなら上記公式サイトに体験版がありますし、買っちゃうのなら同人ソフト通販サイトならどこでも扱っているはずです。 ぜひプレイして、あなたも沙都子のにーにーになりましょう! |
スプリング FC(フィギュアコレクション)「ひぐらしのなく頃に」 6キャラで各キャラ2バージョンの全12種(別にクリアVer.もあり) スプリング FC「ひぐらしのなく頃に」 竜宮レナ ヒロイン。優しくて料理上手な家庭的な子。「ひぐらしのなく頃に」のプレイヤーキャラである圭一より一年前に雛見沢に転校してきた。なにかに「萌える」と発動する”かぁいいモード”時には常人離れした機動を見せる。 そんなとこ? ネタバレしないようにするとなると書けることないな〜。(笑)転校前のこととか、家庭環境もダメだし。 フィギュアについて 表面処理に難があるものの、かなりイメージどおりの造形になっています。たれ目な感じがとってもかぁいい。イラストなどよりも頭身が低めにアレンジされていますが、見慣れるとこれくらいがしっくりきます。 腰と首がボールジョイントで、微妙にポーズが取れます。 私が買ったボックスには入っていませんでしたが、別バージョンでは鉈を持った通称「レ鉈ん」があるもよう。 ちなみにレナは白です。 「ねぇ圭一くん、明日はさ、なにか予定とか、あるかな? …かな?」 さすがに背景撮影のために雛見沢のロケ地である白川郷までは行けないので(いま大雪に覆われてるし)、背景は別のところ。木更津あたりのカントリーロードです。5月に撮影したものなので時期的にはゲーム内時間には近いものの、内容は全然違いますが、まあしょうがないのです。行ってみたいな白川郷。 スプリング DX「ひぐらしのなく頃に」竜宮レナ こちらはブリスターパック売りのフィギュアのレナ。 レナの普段着の方をフィギュア化したもので、 肩など微妙に可動してポーズがつけられるほか、 腕や手が数種類ついていてマストアイテムの「鉈」を持たせられたり、 表情の違う顔パーツも3種類あって、 見た目よりもプレイバリューの高いフィギュア。 造形はキツテフ様。 通常の5本指に加えて、作画どおりの4本指パーツまでつけてくれる、 「わかっている」造形師さんです。 レナの顔がもうちょっとたれ目だったらいうことなかったのが残念です。 サイズ比較 FCもDXも、それほど大きさは変わりません。 表面処理や細かい部分の塗装は DXのほうが当然こまやか。 右はクリアバージョン。 1BOX(10個入り)につき1個入っているようです。クリアだけど、このレナはかわいいのであんまりハズレ感ありませんでした。 レ鉈ん「あはははははははははははは」 こんなシーンありませんが、イメージシーンってことで。 奥多摩に行ったときに、小さな滝のそばにえらいイイカンジの陽だまりがあったので撮影。 レナは可愛いですね。 キツテフ様のサイトの掲示板に以前投稿させていただいた、 「沙都子をお持ち帰りするレナ」 沙都子はピンキー改造で、前髪はポリパテ製、 ノースリーブのチアガール上半身パーツにパテをもって、 襟やら袖やら作りました。はぢめての造形。 その後、しまう時にクッション代わりにしておいた布類と クリアコートの塗装が癒着して えらいことになってしまいました。 すまん沙都子、にーにーがわるかった! |
スプリング FC「ひぐらしのなく頃に」園崎魅音 「部活」の部長にして学級委員長です。 圭一よりひとつ年上の、男勝りの姉御肌。 もうまさに雪野五月の為のキャラ。(笑) (ドラマCDのCVが雪野五月です) フィギュアについて 顔が………。 魅音の目はこれより横長な感じのはず。 似てないなりに雰囲気出ていればまだいいけど、この通りのしまらないカバたんフェイス。 どこか凛々しい魅音のキャラクター性と激しくかけ離れてしまっています。 胸とかおパンツとか、フィギュアを評価する部位は人それぞれですが、やっぱりまずは「顔」が大事でしょう。 別バージョンは、体操服。 バージョン違いというよりも、そうなるともう別のフィギュアですね。 ちなみに、魅音も白です。 「でもウチらのレベルは高いよぅ?」 山に囲まれながらもわりと平坦な白川郷と違って、起伏の激しいここ、奥多摩の集落。 似た場所ってやっぱり、基本的にあまりないのでした。 靴やスカートにさす木の影は合成したもので、別に撮影した木の枝の写真を影として貼り付け、 指先ツールなどでフィギュアの立体に馴染むように、それっぽく伸ばしたものです。 |
スプリング FC「ひぐらしのなく頃に」園崎詩音 詩音についてはまあ、「綿流し編」やればわかるよ、うん。 着ている服は、雛見沢に最寄りの町である興宮にあるファミレス、エンジェルモートの ウェイトレスさんの制服です。 昭和58年当時という世界観を無視したその思い切ったデザインは、07th Storming Partyの マスコット時代のレナの服装をほぼそのまま流用したから。 イベントなどでこれのコスプレを見ますが、実物は思った以上にエロいです。コスパで販売ちゅ。 フィギュアについて 大して違わないんですが、顔は魅音よりはできが良い気がします。やはり口元の締まりは必要なんでしょうか。 魅音と詩音では顔パーツに互換性がないので、無改造のままでは流用不能。 エンジェルモートの制服はパーツや飾りが多いのに、かなり再現性が高く良くできています。 後ろのリボンがポロポロ取れるのが難点でしょうか。 黒が正規のカラーリングで、白が色違いVer.です。 ちなみにこの人は白だか黒だかわかりません。<なんのお話ですか〜? 白黒そろえばお約束。 背景は以前使ったのを流用。 そろそろ黒&白じゃなくて赤&白になっちゃいますから、このお約束もやり収めということで。 スプリング DX「ひぐらしのなく頃に」(左) 園崎詩音 左がブリスターパック入りの単品フィギュアのDX。 右がFCなんですが、腰を突き出したポーズのせいもあるとはいえ、ほとんど大きさが変わらない気が。 DXは細部にわたってディティールがかなりゴージャスだし、ポーズ換え用の腕や手も充実、 トレーやメニューなど小道具も付いてプレイバリューがある上に、表面処理も格段に綺麗なんですが、 いかんせん、顔が…。 FCの詩音もそう似てないんだケド、DXのほうはさらに違う感じ。 DXの目はけっこう似てるんですけど、輪郭が違うみたいですね。 こちらはFCのレナヘッドと、FC詩音のボディで構成した レナ本来の姿であるFC竜騎士レナ。(胸のリボンが違いますが) 上のプリキュアもどきも、ブラックはこれでやればよかったなぁ。 黒に赤のアクセントのあるエンジェルモートの制服は、 緑の髪の詩音よりも、赤い髪のレナのほうが栄えますね。 すごくかっこいいです。 持っている「飛龍の槍」はDXのもの。 |
スプリング FC「ひぐらしのなく頃に」 前原圭一 われらが”K”こと、前原圭一です。 「ひぐらしのなく頃に」のプレイヤーキャラで、彼の一人称で物語が進みます。今から思えばこのあたりからして計算ずく…いや、ゲフンゲフン。 手八丁より口八丁。瞬時に固有結界を形成して相手を丸め込みます。 プレイヤーキャラということで「解」まで立ち絵がなかった圭一。 「解」で初めて見た主人公は、やんちゃな男前って感じのビジュアルで、かなりイメージどおりでした。 お父さんは「画家」。 フィギュアについて 出来は悪くないものの、キャラ絵と違ってなぜか目の上の部分が角張っているのが、気になるところ。何でこんなアレンジを? 似せようと思えばもっと似せられたのに… 男キャラだからといって手を抜いてはいけません。 ちなみに圭一も白か黒かわかりませんが、トランクス派らしいです。 「あはははははははははは。…圭一くん、見ーつけた。」 なんかゲーム本編とカナリ似たとこですけど、場所は奥多摩。 手前のレナはともかく、肝心の圭一の合成がイマイチです。日陰って難しい〜。 |
スプリング FC「ひぐらしのなく頃に」古手梨花 梨花ちゃまですよ〜。巫女さんですよ〜。ファイト、おー!なのです。 おとなしくてかわいいだけの子かと思ったら、したたかで意外な一面も持ち合わせる少女。 最初キャラがつかめませんでした。みー。 私はゆかりんでもOK派なのです。 フィギュアについて 似ているかというとちょっと違う感じなのですが、雰囲気というか佇まいの感じはよく出ていますし、 フィギュアとしてのかわいさではトップなのではないかと思います。なんともいえない素朴な魅力があります。 「体は子供、頭脳は大人」の名探偵コナンみたいな服ですが、蝶ネクタイには特に仕掛けはありません。(笑) 別バージョンは「猫耳・鈴・しっぽ付き」。「部活」における罰ゲーム時のコスチュームでしょうか。 個人的には「罪滅ぼし編」冒頭に出てきたエンジェルモートもどきの格好が、とっても欲しかったです。 ちなみに梨花ちゃんも白でした。<なんのお話なのですか? 「2人はとってもなかよしなのです。にぱ〜〜☆」 これも奥多摩にある神社。よく見ると全然違いますがここは雰囲気で。 しかし入り口の大きさなどから比べてみると、白川郷にある古手神社ロケ地の白川八幡神社は、 かなり大きな神社ですね。古そうだし。 みー。 デジラマ的には、梨花ちゃん本体よりも、床に写っている像の色補正がメインだったりして。 こういうの馴染ませるの、難しくて楽しいです。 屋内で土足ですが、梨花ちゃんのすることなので許してあげてください。 背景は、江戸東京たてもの園の建築物内。 |
スプリング FC「ひぐらしのなく頃に」北条沙都子 …ガッシュ・ベル?(違う) 特技は高笑いと嘘泣きとトラップワーク。 全国津々浦々のにーにーが爆裂推薦する、最強ツンデレ妹の沙都子ですよ。 私は妹属性はなかったんですが、沙都子にはコロッとやられました。 「鬼隠し編」「綿流し編」ではなんとも思わなかったのに〜。はう〜〜、お持ち帰り〜〜! 私は「祟り殺し編」では前半で萌え狂い、後半は圭一とのシンクロ率120%でしたが、 そんなわけで、新作「皆殺し編」はほぼ全編、目を潤ませ、時には泣きながらのプレイでした。 竜騎士07氏、すごすぎる。この人の存在自体がホラーでミステリーですよ。 未プレイの方にはもはや意味不明で、…ごめんなさい …ごめんなさい。 フィギュアについて 顔の造形はいいのですが、もったいないことに前髪の密度が高すぎて、それを隠しすぎです。 雰囲気としては、天真爛漫で天使のような(木村世忍ヴィジョン)沙都子の感じをよく出していると思います。 スカートの裾が広がってて、腰がボールジョイントなのに、カッチリはまりすぎててほとんど動かないので、 ポーズのバリエーションはありません。ちょっとした改造が必要かも。 左がノーマル、右が首輪付きVer.です。首輪がついているだけでなく、顔パーツの表情が違うのも嬉しいところ。 ちなみに沙都子も白みたいですが、タイツをはいているのではっきりわかりません。<なんのお話ですの? 「部活」罰ゲームで首輪をつけられてご機嫌ナナメの沙都子。そりゃそうだ。 前髪に隠れた怒り眉を別撮りして、前髪からほんのり透け見えてるように合成しています。 首輪に隠れた口元は「へ」の字。おそらく怒っているのではなく、どう報復しようか思案しているのでしょう。 ここは裏山。スネークだって瞬殺するトラップの森です。スネェェーク!スネェェェェーク! こちらは八重歯がかぁいいノーマルVer. 眉毛は見えませんが、口元はもちろん、目元の表情も柔らかいので、眉のカタチは容易に想像がつきます。 自然な表情の、いい造形ですね。 全身で楽しさを表現しているようなポーズも、にーにーにはたまりません。 前髪の造形を他のキャラと比べてみると、圭一や魅音・詩音はゲーム内イラストよりも省略されてあっさりしているのに、沙都子のそれはかなりイラストそのままの凝った造形です。なにこの気合の入り方の違い。 思えばレナや梨花ちゃんも前髪は凝ってるし、造形師さんが違うのかな。 それともお気に入りのキャラについチカラが入ってしまった結果なのかな〜。<邪推? |
2006年1月4日 9:02:46 |