海洋堂・リボルテックNo.12 レヴィ \1980-
リボルテックの第12弾、
先日、アニメの第2期が始まった「ブラックラグーン」のレヴィさん。
リボルテック初の、旬なネタのフィギュアなのです。

「ブラックラグーン」は、タイのロアナプラという港町を舞台に繰り広げられる
義理と人情に溢れた人達が織り成すハートフルコメディ、…ではなく、
キチガイの犯罪者と狡猾な犯罪者とバカな犯罪者が血煙上げてタンゴを踊る、
バイオレンス・アクションなアニメ(原作はコミック)です。
正義が力なのではない。力が正義なのだ!
馳星周の暗黒な小説とか好きな人はハマるかも。

そんな物語のヒロイン(?)レヴィことレベッカさんは、中国系アメリカ人。
ラグーン商会のダッチの用心棒、
二挺拳銃の使い手、トゥーハンドのレヴィ。
だが二挺拳銃の腕前はタイじゃあ〜、2番目だ。(1番目は張のダンナ)
ナイスバディなキャラですがフェロモンなし色気なし。
タフでガサツでキレやすく、なにかあるとすぐ銃に頼るという、
パトレイバーの太田さんから正義感を抜いたような人物。
その上拝金主義者で、機会さえあれば法に触れてでも金を稼ごうとします。
改めて考えると、やっぱ最悪な女だな…
「仲間でない」奴には子供であろうと容赦ないけど、一旦「仲間」と認めた奴は、
親身に接したり、ときには体を張って助けようとしたりする面もあります。


そんなレヴィさんをアクションフィギュア化した今回のリボルテックですが、
可動範囲がやたらと広いわりには、関節が目立たない山口式フィギュアの利点がよく生かされています。
いつもながらの可動軸の適切な配置で、銃を構えるポーズが簡単に美しく決まります。
髪型と、視線の向きの違う2種類のヘッドがついていて、銃を構える方向やポーズに合わせて選択できます。


フィギュア付属の二挺のソードカトラスを構えさせたところ。
膝関節は曲げると目立ちますが、シルエットはそれほど崩れないので案外気になりません。
あと多分これもリボルテック初なのですが、拳銃の銃口にちゃんと穴があいてます。

左手に持つ銃はこのように横に向けて構えて撃つと、顔に向かって薬莢が飛んでくる心配がないのでいいと思います。
それにしても、両手に銃を持つことのメリットって、それほどあるのかどうか疑問です。
リロードしにくそうだし、ポイントしづらいはずだし。


こちらもフィギュアに付属の、アニメの3話での八艘跳の時の装備、サブマシンガンとグレネードランチャー。
両手で銃を構えるポーズもちゃんと決まります。
付属のスタンドは、単純な構造ながら工夫次第であらゆる不安定なポーズに対応できる優れものです。

付属の武器以外の物も持たせてみました。
手のサイズが小さいので、対応するものがなかなかないのですが。


リボルテックのエヴァ参号機のMP5っぽいマシンガンや、ダンテの銃を持たせてみたところ。
両方ともちょっと大きめですが、ちゃんと持たせることができます。
参号機のシールドの取っ手は細いので、保持できず支える程度。



こちらは、メタルギアソリッドのアクションフィギュアについていた、ベレッタM92Fとシングルアクションアーミーを
持たせてみたところ。スケールは違うはずなんですが、見た目の大きさはかなりマッチしています。

また、ライデンの日本刀も結構いいサイズ、ですが、このフィギュアは意外と刀を構えるポーズは不得意そうでした。
銃の時みたいにうまく決まらないんですよこれが。


最後は、ユージンのアップルシードのフル可動ガシャフィギュアに付属の、未来の武器シリーズ。
セブロのサブマシンガンとか、ブリちゃんのハンドガンとか対サイボーグライフルとか。
やはりフィギュアとしては、ハンドガンよりもこういう大きな銃を構えさせたほうがポーズが様になりますね。
もっとも、こういった長物の武器は、かかえたストックにでかい胸が当たって、イマイチ構えにくくはあるのですが。




背景は素材集より、どこかの国の海辺です。
レヴィが座っているロッキングチェアは、ミニチュアではなく背景の一部。
背景に写りこんでいる椅子にいかにも座っている風にフィギュアをはめ込むのって、意外と難しいです。
タバコを吸わせてみましたが、縮小したら見えなくなっちゃいました。



これも素材集より、アジアのどこかの国の市場ふうなところ。
タイを舞台にしたスティーブン・セガールの映画「沈黙の聖戦(BELLY OF THE BEAST)」では、
刺客とセガールとの、こういった市場での大乱闘シーンが描かれました。
セガールは最近タイがお気に入りらしく、日本を舞台にした「イントゥ・ザ・サン」でも、
ラストシーンの日本家屋のセットをタイのスタジオに作り、そこで撮影したようです。

「…抜けよセニョリータ。それともブルっちまってんのかい?」
「ガラの悪い言葉を並べて、怯えずともよろししゅうございますわ」


人類最強のメイド、ロベルタさんVSレヴィの図。
「がんばれ〜〜ロベルタ〜〜!そんな女に負けるな〜〜!」
個人的にはレヴィではなくロベルタさんのリボルテックのほうが欲しかったです。


ちなみに、ロベルタさんのフィギュアは持っていないので、代役はメイドさんのシャーリーさんです。
いくら後姿が似ているとはいえ、いたいけな13歳の彼女にロベルタさんの代役が勤まるはずがありません。
シャーリーさん大ピンチ。



「ぜってーロクな生まれじゃねぇはずだ、お前なんか。どっから来た、言ってみろ」

さらに代役、地上最強のメイドさんの砂姫さん。
なかなかの好カードではないでしょうか。

砂姫さんフィギュアをどこにしまったか忘れて、掘り出すのにえらく時間がかかってしまいました。
発売当時はあんなに柔らかかったのに、今出してみたらカチカチで、ボールジョイントがなかなか外れませんでした。



「信じるよ、あれは未来から来た殺人ロボットだ。映画と違うのは、シュワルツネッガーが演じていないことだけだ」


というわけでさらにさらに代役、
未来(他星系?)から来た殺人ロボット兵器。
食う者と食われる者、そのおこぼれを狙う者。牙を持たぬ者は生きてゆかれぬ暴力の街。
あらゆる悪徳が武装する街。
悪徳と野心、頽廃と混沌とをコンクリートミキサーにかけてブチまけた、ここはタイのゴモラ。
次回「ロアナプラ」。
来週もキリコと地獄に付き合ってもらう。

ロアナプラの街にデジャビューを感じていたんですが、その元は「ボトムズ」でした。
あそこって見た目がクメンで、末期的な腐敗はウドの街って感じですよね。



かつて、あの重々しき歌に送られた戦士たち。
故国を守る誇りを厚い装甲に包んだアーマードトルーパーの、ここは墓場。
無数のカリギュラたちのギラつく欲望に晒されてコロッセロに引き出されるウドの街の拳闘士。
魂無きボトムズたちが、ただ己の生存を賭けて激突する。

せっかくスコープドッグを奥から引っ張り出したので、コンテナ置き場に合成。
コンテナの上にはメロウリンク気取りのレヴィもいます。




気がついてみたら、もう全然「ブラックラグーン」の絵じゃないのです。

2006年10月16日 23:32:36