海洋堂 リボルテック 零式 \1995- 

リボルテックの零式です。
零式は「機動警察パトレイバー the movie」(1989)に登場した、警察用新型パトロールレイバーで、
西暦2000年採用(予定)のため「零式」と呼ばれます。
パワーとスピードに秀でており、格闘戦を得意としています。
開発は篠原重工で、自社開発した新OS搭載を前提とした革新的なレイバーですが、
しかし、その新OSが「ヤバいもの」だったために零式も大変なことになってしまうのでした。
この劇場公開から10年後に社会問題化した「2000年問題」の騒ぎは、この映画の出来事を連想させるものでした。




田熊勝男氏の原型を元にして山口勝久氏がアクションフィギュアに改修した、パトレイバーシリーズのラストです。
個人的にはヘルダイバーも出して欲しいところですが、それはともかく。
リボルテック零式はイングラムに比べてシャープで鋭角的で、張り出した肩は力強く、
とても戦闘的なプロポーションに仕上がっています。
実際のアニメの映像や設定では、零式は意外とゴツくてマッチョなのですが、
フィギュアのほうはファンが「こうだ」と思っているイメージに近い形で立体化されている気がします。


換装パーツで「抜き手」を再現。

零式も設定ではイングラムと同様に、スタンスティックなどを自在に扱う器用さを持ったマニピュレーターを装備しているのですが、映像中にはそういったシーンはないので、フィギュアに付属するオプションハンドはすべて「開き手」です。
微妙に表情に違う手がついていて、付け替えがなかなか楽しいです。

ダイナミックな抜き手ポーズの再現のためか、大きく足を開けるように、足首は前後と内側によく動きますが、反面、外側には動かないので、足を閉じたポーズがとりづらくなっています。


「…暴れちゃおっかな〜〜」
暴走すると「ボエ〜〜〜」と鳴く零式。

開いた状態の頭部もパーツ差し替えで再現しています。
あれ、なんで開くのかメカニックとしての意味はわかりませんが、
意味がわからないからこそ「怖い」のかもしれません。




「カリオストロの城」の暗殺部隊の動きをする、嫌な零式。
股を閉じられないので再現度イマイチ。



「銃を抜くなっていったでしょ!この犬!!」
言うことを聞かない使い魔をお仕置きするゼロの零式(黒ニーソ着用)。
くぎみー声でツンデレ。



解明!「箱舟事件」の真相。

暴走したレイバー達がお互いに潰しあわずに、一途に日本人や日本人が乗ったレイバーを攻撃してきたのは、
きっとこのギアスのせいに違いないのです。ブリタニア米国人の香貫花は襲われてないですし。


ところで「コードギアス」面白すぎです。夏に続きをやるそうですが、ホントにあと2話で終わるのん?




抜き手

零式といえばやはりこのアクション。
…と思って作り始めたものの、飛び散る破片を一つ一つ多重合成したり大変で、泣きそうになった一枚です。
破壊されているレイバーは、同じく出渕デザインであるところのMGυガンダムの中身。

太田機を取り囲む暴走レイバーの群れを、香貫花の駆る零式が次々とスクラップにしてゆくシーンは、ほぼ唯一といっていい零式の見せ場ですが、当初の押井案ではこういうシーンはなく、そのかわり延々続く後藤隊長と課長の口論が予定されていたそうです。(キネマ旬報社・BSアニメ夜話03「機動警察パトレイバー」)
私は「パト2」や「イノセンス」は大好きですが、でもよかった、「パト1」で押井カラーが抑えられてて本当によかった。


うしろの暴走レイバー役の皆さん。
28号のロボットやら、
八卦衆ロボやら、
軍用メカやら。
かなり強力です。


グリフォンVS零式

コミック版「機動警察パトレイバー」21巻において、野明と遊馬は特車2課を占拠した内海一味と戦うべく、偶然(?)居合わせた篠原重工の実験用試作レイバー・AVR-0を借りうけ、待ち受けているグリフォンに挑みます。
まあ、このコミック版のAVR-0と劇場版の零式はカラーリングやデザインがちょっと違うのですが、連載時にかなり燃えたシチュエイションでしたので、このように再現してみました。


ちなみに、このようにパトライトをなくして、形状をよりコミック版に
近づけることも可能ですが、なんか物足りないというか、カッコよくないんで、
パトライトは付けたままにしました。





ついでに作った、
パトライト点滅GIFアニメ

雨の動きもあわせて4枚以上欲しいところですが、
容量の関係もあって秒間2枚パタパタアニメです。



さて、この背景は特車2課の正面広場。
本当にこんな場所があればいいのですが、あにくと架空の場所ですので、
特車2課の正面広場の様子を再現するのに、いくつかの背景素材を組み合わせて作りこんでいます。


まず空。
コミック版では台風上陸のさなかなので、
このようにどんよりとした空を選択。

実際に大雨が降っているときの空はこのようではなく、
ほぼ均一にグレー一色になるものですが、
どんより感が欲しかったので、
曇り空の素材を使用しました。
空の素材に映っているビルは、
左奥に向かってパースが付いてしまっているので、
正面からとらえたビル群をその上に合成。
ビルの手前に、高架を合成。

アニメ版では、特車2課の対岸には首都高の
高架橋が浮世との壁のように立ちはだかって、
埋立地勤務の隔絶感を強めていました。
幕張で撮影した芝生の広場を合成。

入り口のゲートもあって、特車2課っぽい雰囲気ですが、
縮小したら小さすぎてゲートとかわからなくなりました。
入り口から特車2課庁舎に続く道路を合成。

素材は静岡で撮影したジャリ道です。
水溜りを合成。

いちおう、本当の水溜りを素材にしていますが、
ほぼ単色なので手描きでもよかったかも。
形状とパースを気にかけつつ、茶色で丸を書いて、
フチを少しだけ透けるようにすると、
泥水の水溜りっぽくなります。

ついでに、水面に奥のビル街を反転させて合成し、
反射を再現。
実際のところ、雨が降っているときは水面が飛沫で
波立っているため何も映らないんですけど、
「らしさ」重視です。
グリフォンと零式を合成。

このあと雨のレイヤーを加えるわけですが、
雨のレイヤーは、画面に奥行きを持たせるために
奥から手前まで四層に分けて合成しました。

また、グリフォンの機体表面には水滴とともに、
ビルやらなんやらを合成して映りこませています。
このサイズに縮小したら、
全然わからなくなっちゃいましたが。
そんなんばっかりさ。



零式暴走
暴走した零式の前に、太田機は大破するのだった。

ちゃうねん!太田さんは香貫花が零式に乗っているから本気で戦えなかっただけで、…ほんまは強いねんで!
背景は、今や秋葉原の名所となったUDXが建設中のときの画像。
逆光で立ち並ぶレイバー役はコトブキヤのフィギュアで、「青の騎士ベルゼルガ」にでてきたロボット達。


対レイバーライフルを持ったひろみちゃん人形。
こういう衣裳があるわけでなく、オレンジのジャケット、白いシャツ、
紺のズボン、腕、頭部、等、全て別素材を合成したものです。
オレンジのジャケットはレベルのツナギだし、シャツはもとは白衣です。
そこに、紺のラインを入れたり、腕章を書いたり、バイザーを書いたりして、
特車2課の制服を作りました。

ひろみちゃん人形が持っている対レイバーライフルには,
ドイツの対戦車ライフルPanzerbuchse 39をイエローサブマリンが1/6スケールで作ったものを使用。
ちなみに劇中ではオリジナルの、ブルパップ仕様の大型ライフルでした。


零式治安維持活動

零式が正式採用されたらこんな感じで活躍するのかしら〜、といったコンセプトの画像その一。
周りの景色がボディに映りこんでいるのを合成で再現するのに半日以上かかりましたが、(昨日一日中、これ作ってました)黒いグリフォンと違って、白いボディの零式は映りこみがよくわかりませんなぁ。
周りの不良レイバーは、先ほどと同じく「青の騎士ベルゼルガ」に出てきたロボット、オクトバと、
「青の騎士ベルゼルガ」に出てきたATで、シクレアイテムのライジングトータス。
作業用レイバーの立体物って全然ないもので、代役を立ててます。シーエムズのタイラント2000は高いし…
まあ戦争映画に出てくる嘘タイガーみたいなものだと思ってください。
遊びで文字なぞを入れたりしてみました。




天下泰平、世は並べてこともなし

家族連れ中心の花見客でにぎわう新宿中央公園ののどかな風景。
零式が正式採用されたら(中略)画像その二。
零式は、こうやって立ってるだけなのが一番カッコいい気がします。

今はリアルタイムで桜の咲いてる時期ですが、背景は去年の模様です。
今年はまったく撮影にいけなかったなぁ。



今回はちょっと、画像1枚ごとに時間をかけすぎたかも。
丸一日かけて1枚とか2枚とか、何時間もかけて延々と映りこみのテクスチャーを貼り込んでたりとか、
それはそれでかなり楽しいんですけど(楽しいのか)、おかげで更新ペースが落ちまくりですよ。
載せる合成画像が1〜2枚じゃ、何より自分がつまらないし、
時間と手間をかけたからといってイイものができるというわけでもないですし、
だからといって、あんまりしょうもないのを載せてもやっぱりつまらないし意味がないですし、
このあたりは質と量のバランスを取っていきたいところです。

2007年4月1日 15:31:19