BANDAI HDM創絶(ハイパーディティールモールディング創絶) ZAT編 各420円

細分化されていたハイパーディティールシリーズを統合した新シリーズ「HDM創絶」。
今回はそのウルトラ超兵器第1段のZAT編です。
いままでのウルトラ超兵器ではポリ製のパーツが多く使われていて、それからくるエッジの丸さ、質感の安っぽさが
全体的な完成度を低めていましたが、このZAT編は全プラ製で、「ハイパーディティール」の名に恥じない、
先端が尖りまくったすっきりシャープな造形となっています。
塗装や印刷も細かく、曲面が多用された塗装が難しそうなZATメカの機体を、高いクオリティで仕上げています。
細かい部分まで同じ太さで正確に白いラインで縁取りしてあったりして、大変な技術だと思います。



コンドル1号

子供のころはただ「かっこわるい変な飛行機」だと思っていました。
というか、今回このフィギュアを手に取るまで、ずっとそう思っていたんですけども、改めてみると、「飛行機とはこういうもの」という常識を軽々と超えたありえないこのデザインって、やっぱり凄いのではないか?と思ったり。
前衛的なリング型の翼に、未知の機能美すら感じます。
部分は個性的なのに全体的に統一感が取れていて、「意味はわからないけどなんかイイ芸術品」のような不思議な趣があります。

デザインしたのは鈴木儀雄さん。
「ウルトラマンA」「ウロトラマンレオ」でも本編美術を手がけています。





リング状の翼は揚力を得るためのものではなく、異星の技術を研究し開発した重力制御コイルが内蔵された浮揚装置であるという、非公式設定があるようです。
GUYS(メビウス)のメテオールの由来を持つ、XIGファイター(ガイア)のリパルサーリフトみたいなものでしょうか。

合成画像を作ってみて気がつきましたが、コンドル1号は前から見ると、やっぱかっこ悪いですね。



スーパースワロー

コンドル2号という名前かと思いきや、スーパースワロー。
不思議なことにコンドルは1号しかありません。
スーパースワローは、残念ながら普通に微妙なデザインで、コンドル1号にある、未知なる機能美があまり感じられません。

というかこれ機能美以前に、どうやって着陸するんでしょうね。

このフィギュアは翼が多少厚めに作られていますが、実際のプロップはとても薄く作られていて、とても着陸脚が内蔵されているように見えないし、
翼の先端が接地するとしても、曲線なのでゆらゆらゆれて安定しなさそうだし…




スーパースワローを、アルティメットソリッドウルトラマン2のタロウと一緒に合成。
アルソリウルトラマン5のストリウム光線ポーズよりも、やはりこちらのほうがタロウらしい気がします。




スカイホエール

全長60m・全幅54mの大型戦闘機。
タロウよりも大きいのです。
胴体から枝分かれした先に翼がつくデザインは、ホエールというよりも、リーフィーシードラゴンを連想してしまいます。

コショウを撒いたり鉄球をぶら下げたりとZATならではの特殊作戦に多用される飛行機ですが、改造ベロクロン二世を単独であっさり倒したりと、戦闘力もハンパではないのです。





怪獣災害が頻発するタロウワールド。

能天気な「タロウ」の作風に惑わされてしまいますが、怪獣災害で親を失った不幸な子供がやたらと出てくるなど、
あれで意外とハードな世界なのです。
そんな怪獣災害に対応すべく、都市のいたるところに作られた対怪獣戦闘用広場。
怪獣災害で壊滅した一帯をあえて再建せずに更地にして、被害の拡大を食い止めるためのバトルフィールドとして
利用しているわけです。
…とまあ、そんな設定を妄想して画像を作ってみたのです。


広場にいるのはBANDAIのウルトラ怪獣戯画の
「2大怪獣タロウに迫る!」のフィギュアを合成しました。
左は食葉怪獣ケムジラさん。
読みが「しょくようかいじゅう」とはいいえて妙というか、あとでバードンにRG-15的残酷描写でついばまれ、生きたまま食い殺される運命を如実にあらわしています。

このケムジラさん、幼体のころは本当に毛虫型の生物でスイカの実にもぐりこんで成長し、大人の腕程もある巨大イモ虫(キモイ…)になって人とか襲いつつ、そしてあるとき巨大な繭を作り、その繭が割れると怪獣ケムジラになるのです。
繭を作ったんだから成虫になるのかと思いきや、まだ毛虫…
筋金入りの毛虫野郎です。

一説によるとケムジラさんはスイカの味がするそうですが、
これ食べるくらいならスイカを食べたほうがいいよね〜。






ペルミダーII世  /  ラビットパンダ  /  ウルフ777

ペルミダーII世は「ベルシダー」の誤植がそのまま正式になってしまった名前そうで、
これは「円谷英二」からの伝統でしょうか。
指先サイズの小さなフィギュアなんですが、造形も塗装もかなり精密にできています。
できれば大きく作ってほしかった。

ラビットパンダは、ほかのに比べると造形も塗装も普通レベルです。ZAT最強の異形メカ。
できれば大きく作ってほしかった。

ウルフ777は、ラビットパンダがいるおかげで比較的ましに見えますが、これはこれでキツイ車なんです。
夜のパトロールともなると、車体の各所に取り付けられた意味不明の電球が点灯し、かなりイタイ状態になるのです。
できれば大きく作ってほしかったし、せめてスケールをあるていど統一してほしかったです。




大怪獣アストロモンスと燃える火力発電所。
アストロモンスは、光太郎が海外から勝手に持ち込んだ(光太郎は密入国してるので自動的に密輸)チグリスフラワーの球根が怪獣化したもの。ろくなことしませんね。1話冒頭の光太郎はフリーダム過ぎて引きます。
冒頭で出てきて光太郎に拾われ、今後マスコット的存在になるかと思われた子犬たんも、こいつに食われて即終了。
なむ〜。



使用したのは、アルティメットモンスター3付属のタロウと、アルティメットモンスターズ3のアストロモンス。
アストロモンスのやる気のなさそうな眼差しが素敵です。




ドラゴン

戦闘機の名前が「コンドル」「ツバメ」「クジラ」なのに、偵察ヘリの名前が最強生物「ドラゴン」。謎なセンスです。
「ドラゴンフライ」なら超しっくりきますけども。

これもなんか、ヘリコプターの概念を揺るがす、妙ちきりんなデザイン。そもそも入り口がよくわからない…。
でも、この奇抜さは嫌いじゃありません。
コクピット・エンジン・テールブームをつなぐフレームの微妙な角度に、未知の機能性を感じたり感じなかったりしますし。



何らかの任務を帯びて川面を行くドラゴン。
OPでは毎週、最後の「ちゃちゃちゃ、ちゃ〜ちゃ〜ちゃ〜、ちゃかちゃん♪」ところで基地の周りをパタパタ飛んでたので、
妙に記憶に残っているメカです。
ただ、これが活躍したという記憶が全然なく、さりとてDVD借りて見直すのも手間なので、なんとなく作ってみました。
球面のキャノピーに、ほかの場所の背景を球面に加工して貼り付けてみたら、結構いい感じに。



アンドロメダ

OPに登場するけど本編には出てこなかった宇宙艇。
ZATメカとは思えぬ、特撮メカらしさを持ったわかりやすいデザインは、安心感があります。
とはいえ、スカイホエールもスーパースワローも宇宙と地球を行き来できるスーパーメカなので、こういう汎用性の低げな宇宙艇の存在価値は暴落しちゃうんですよね。
ウルトラホーク2号と同じ轍を踏んだわけです。

あと、OP限定メカといえばアイアンフィッシュという潜水艦もあるのですが、
霞が関1丁目1番地にあるというZAT基地から潜水艦がどこに発進するはずだったのかというのも気になるところ。皇居のお堀かしら。


本編に出てこないといえば、森山隊員は鉄壁ですね!
ZATの制服は男性隊員と女性隊員でデザインが大きく違うのですが、
女性隊員は超ミニスカのワンピース。股下数センチという、
チラリと見えないほうが不思議な短さなのですが、…見えないんですよ。

タロウのDVDを4枚ほど借りて見ていたのですが、一度もチラりませんでした。
(そうそう、TSUTAYA市川店でタロウのDVD1巻をずっと借りたままの人、早く返してください)
「森山隊員 パンチラ」で検索すると(笑)、そういうシーンがないではないらしいのですが、
それなりにレアらしく、あの制服でそれってのは、やはり鉄壁ではないかと思いました。

「秘すれば華」と申しますが、チラにはそういうレアさって重要だと思うのです。
いやむしろ、レアだからこそチラに価値が生まれるわけです。






あ〜、なんの話でしたっけ。



「脱出!!」
全長60m、全幅54mの大型飛行機がしょっちゅう墜落する街角
滑空しながら墜落するので停止するまでビルをなぎ倒し続ける。
戦闘中なので当然ながら燃料満載、ミサイル搭載、大爆発。
被害甚大。

怪獣のおこした風にあおられて制御を失っただけで「脱出!!」→パラシュート降下
まだやられたわけでもないのに「脱出!!」→パラシュート降下
「脱出ZAT 」とはよく言ったものです。

ところで、ホエールなどでよく出撃する森山隊員は、あの超ミニスカな制服でパラシュート降下したら
大変なことになるのではとドキドキ心配に思ったのですが、

森山いずみ(もりやま いずみ)
パイロットとしても優秀なのか、単独での出撃で墜落した事は無い。wikipedia ウルトラマンタロウ

…ああ、さすがですね。
まさに鉄壁。


2008年7月17日 0:42:42