放送から10年のときを経て、バンダイから超合金魂ビッグオーが発売されました。 うれしさと同時になぜ今頃!?と思いましたが、 どうやらこのあいだ「スーパーロボット大戦」に出たのが大きなきっかけだったようです。 ロボット玩具に対するスパロボの影響力は大きいですね。 アニメの中では、その世界観とマッチしたデザインであるため、あまり気にならないビッグオーの特異なデザインですが、 改めてこうして作品世界から(文字通り)取り出してみると、そのシルエットの異形さに驚きます。 ガンダムなどに代表される 「尖がった肩」「背中に巨大なブースターパーツ」「細い手足」「頭にツノ」なロボと真っ向逆を行く、 「撫で肩」「渋い後姿」「末端肥大した手足」「目からビーム」というデザインとキャラクター性。 一見レトロチックでありながら、鉄人28号やジャイアントロボのようなレトロロボの範疇にまったく収まらない、 オリジナリティあふれすぎな僕らのスーパーロボット、それがビッグオーです。 なお、超合金魂ビッグオー誕生秘話などはこちらのさとうけいいち氏に聞く10年目の超合金魂ビッグオー「ショータイム!」(GA Graphic) 記事を読んでいただきたいと思います。 足のギミックなどすごく地味なんですが、この「ズシャッ」感はたしかに癖になります。 コクピットカバー開閉。 弧を描きつつ斜めに回りこんでゆく、美しいカバーの断面。 肩回りの複雑な面構成は、こうしてきちんと立体化されたことで初めて接することができるビッグオーの魅力です。 ■ Another Big! ■ それにしても、 ビッグオーはてっきりこちらが先に出るのかと思っていましたが…
あれれ?この子達はいったいどうなってしまったんでしょう。 MAX渡辺社長はいつかきっと出してくれる!と信じて、松戸の空を眺めつつ待っています。 ドロシーのfigmaもそのうち間違って出してくれないかなーと、根拠なく待っています。 |
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いつもは合成に使えそうな背景をピックアップしていって、そこにフィギュアなどをはめ込んでいくことで、合成画像を作るのですが、 今回は、ビッグオーを中心にイメージラフを書き、それに合わせて背景を組みあわせたり切ったり貼ったりして、合成画像を作りました。 おかげで合成する素材の数も増え、手順も複雑化したうえに、ビッグオー自体3回くらいライティングを変えて撮影したものを重ねて、 それぞれのライティングの強弱を調節しながら背景にあわせてゆく方法で合成しましたので、(この説明でわかるのだろうか…) なんかもう、休み一日つぶして出来上がるのが1枚とか2枚とか。 「晴れの日に、一日中家に篭っておもちゃとPCをいじっている人間がいたっていい。自由とはそういうことだ」ロジャー・スミス(嘘) …まあ“一日中”どころではすまなかったのですが。 そんな感じで作りましたので、ゆっくり見てやってください。 |
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ビッグオー、ショータイム! 登場するだけで被害甚大。 ロボットアニメ史上最もはた迷惑な登場のしかた(要出展)をするビッグオーの勇姿。 撮影するときに、何とはなしにオレンジ色のハロゲンライトを当てたら、黄金色に輝いたビッグオーがあまりにかっこよかったので、 ほぼそのまんま合成しました。 あと、青っぽい背景との整合性と、ビッグオーに立体感を出すために、上から青っぽい光を当てて撮影して、それも多重合成。 |
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街を行くビッグオー こちらは怪獣映画的な一枚。 後からのオレンジ色の光、前方下からの光と、正面から顔を照らす光の3種類を別撮りして合成。 周囲に比較対象となるビルを置き、下から撮ることでビッグオーの巨大感を出したかったのですが、 ビッグオーは頭が小さく、手足の大きさのバランスも普通と違うからか、どうも勝手が違う結果でした。 そもそもビッグオーは、下から煽って撮っても、あまりかっこよくならないのかもしれません。 |
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アークライン アークラインはピンク色のビームですが、ピンク色の光はビッグオーの青い装甲に映えないのと、 海面がピンク色に染まるのもどうも美しくないので、 エメラルドグリーンのビームにしてしまいました。 アークライン用の手刀ハンドが未発売なのもあって、例のポーズもとらせずに発射です。 空の明るさ、アークラインの光、アークラインが海面に反射した光、の3方向からのライティングを多重合成。 背景は東京湾ですが、波立った海面は冬の日本海の素材です。 なお、wikipediaのビッグオーの項における、アークラインの説明だと、 アークライン発射時にビッグオーは必ずポーズをとっているかのようですが、 実はそうでもなくて、たとえば5話も6話もポーズなしでバシバシ撃っています。 クロムバスターと同様、アークラインもポーズは結構いい加減なのです。 |
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立ち上がるビッグオー なんとなく頭に浮かんだ、 「巨大な腕がすぐ近くの地面にオブジェのように突き立っていて、その向こうにビッグオーが見える」 という構図です。 巨大感を出すという点では、ビッグオーは下から煽って見上げる構図よりも、 こういう風に横から捕らえたほうがいいのかもしれません。 本当は前かがみで膝立ちさせたかったんですが、下半身の可動範囲がそこまで広くありませんでした。 |
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キャノンパーティー 肩全体が上にスライドし、中からキャノン砲がせり出してきます。 残念ながらせり出すギミックは超合金では再現できず、 別パーツ差し込みでキャノン砲の展開をさせるようになっています。 ミサイルパーティー 腹部のシャッターが開いてグラビトン、もとい、ミサイルパーティーが展開します。 こちらはギミックの再現などできるはずもないので、おなか前面を差し替えして、 シャッター展開を表現しています。 キャノンパーティー/ミサイルパーティー展開 徒手空拳に見えるビッグオーですが、じつのところ兵装満載です。 上半身はむしろ「武器でできている」といった感すらあります。 こういった隠し武器が展開するギミックも、ビッグオーの魅力です。 |
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こいつは「パワーレンジャーZEO」の敵モンスター、ドリルマスターさん。 ロボットものの合成画像を作るときは、やっぱり敵メカがいたほうが創作の幅が広がるというものです。 だがしかし、ロボなら何でもいいというものではありません。 ビッグオーの世界観とそう離れていないロボのおもちゃないかなーと探していたところ、 「スーパーフェスティバル」というトイイベントでこの子を見つけました。 これが千円て、実際安いのか高いのかわかりませんが、ビッグオーに出てきても違和感ない、 なかなかのレトロさとかわいらしさです。 ストライクパイル作動 わかりにくいのですが、左ひじのシリンダー(ストライクパイル)が後退している状態です。 ビッグオーの中では、ロジャーが左腕を思いっきり後にひきつけているところでしょう。 このまま左腕を相手にたたきつけるとストライクパイルが一気に前進し、 パンチの衝撃と圧縮空気の爆発的な破壊力で、一気に敵を粉砕します。 超合金魂ビッグオーでは、このストライクパイルがペカペカのめっきによって表現されていますが、 わたしはこれ、もっと重圧感のある金属風パーツで作ってほしかったと思います。 黒ずんだヘアライン仕上げのステンレスの筒みたいな外観のほうが、 全体的にも重量感を演出できたんではないかと思うしだいなのです。 そのほうが合成も楽だし。<おい この、ストライクパイルへのビルの窓の映り込みがどんだけ面倒だと! |
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敵メカその2 米韓共同制作らしい3Dアニメ「Ironkid(アイアンキッド)」(公式サイト・音声注意)に出てくるKhanというロボ。 Khan …京阪さん? 「Iron kid」は韓国版のタイトルで、英名は「EON KID」。youtubeでもこれで検索すると映像がヒットします。 最初の数話を見る限り結構面白そうですし、日本でやったらそれなりに人気が出そうです。 ロボキャラもレトロでかっこいいですし。アリーちゃんかわいいですし。 このKhanフィギュアは、2年くらい前にやはり「スーパーフェスティバル」で購入したもの。 ほかのキャラクターとともに数種類あったのですが、どれもやたらと可動範囲の広い、良いアクションフィギュアでした。 Khanは全身にリベットのモールドが施されていて、ビッグオーととても相性のいいデザインになっています。 炸裂!サドンインパクト! 結構思い描いていたとおりの画像ができて、満足な一枚です。 これもライティング違いの素材を多重合成しましたが、こういった“光源が複数ある画像”の場合、 その光源別に光量がコントロールできるため、とても便利でした。 手間はもちろんかかるのですが、手間をかけた分ちゃんと結果に出てくるところが、この方法の良いところです。 むしろ、ビッグオーのポーズをこれに決めるまでが、試行錯誤の連続でした。 かっこいいポーズをビシっと決められるセンスがほしいです。 |
2009年10月14日 20:47:24 |