BANDAI MANGA REALIZATION
バオー来訪者



MANGA REALIZATIONとは、
コミックのヒーローをモチーフにした、
バンダイのアクションフィギュアシリーズです。

その第2弾の「バオー」は、
造形監修:竹谷隆之氏 造形:藤岡ユキオ氏
という GARO-牙狼- の「イクイップ・プロップ」
シリーズと同じコンビで立体化。

藤岡氏は元のキャラクターのイメージを残しつつ、
カッコよく仕上げるのが本当に上手な方だと思います。






昔読んだ漫画のヒーローのイメージは、
時間とともに頭の中でいつしか美化されてしまいます。

なので、しばらくぶりに原作を読むと
「コレこんなだったっけ?」というふうに、
当時の実際の絵と、抱いていたイメージに
ギャップを覚えることもあるのですが…

藤岡氏のこのバオーは、頭の中で美化された
「かっこいいバオー」のイメージを
そのまま立体化してくれたような出来で、
眺めていると、なんだか嬉しくなってきます。





ディスプレイスタンドも兼ねた、下のグロい物体は、
逆さまになった巨大マンドリル「マーチン」の生首です。
ドッゲェーッ マーチーン!

ドッギャーンと斜め半分にカットされてて、
2枚目の画像の赤いうぎゃぐぎゃしたのがその断面。

ピンクの歯茎と紫ブチブチの舌が超グロかっこいいです。
クリア素材を巧みに使った黄色い瞳も生々しくて素敵♪

ですがやっぱり、
こういうのがダメな人には、ちょっとキツイかも。








原作のイメージに近い、口を閉じたタイプのヘッドとも差し替え可。

マーチン(首)とセットになった無可動のディスプレイ用下半身のほかに、アクション用の稼動下半身も付属しています。
可動範囲はそこそこ。
二重関節で自在にバルバル動くのもいいですけど、あまり関節が目立つのも考え物だし、兼ね合いが難しいところです。




digirama デジラマ 合成画像

今回は、どういう画像を作ろうかいろいろ悩みました。
なんか、フィギュア単体で完結している感じが強くて、合成画像がすごく作りにくくって。

合成画像は、背景を付けることでフィギュアに物語性を付与できる面白さがあるんじゃないかと思うのですが、
しかしこの「バオー」はそういう作用をあまり必要としていないような気がしたんです。

そんなわけで、とりあえずケレン味をつける常道で、炎と逆光で作ってみました。
クリア素材のリスキニハーデン・セイバーが美しいです。



digirama デジラマ 合成画像

煽りの照明と爆発で派手にしてみる迷走。
下半身は無可動タイプを使用しました。

「第22の男」戦のイメージで作ってみましたが、あのころはまだ武装現象(アームド・フェノメノン)も中途なので、
これだと絵的には正しくないのですが、あくまでイメージということでご了承ください。

とりあえず、バオーにお姫様だっこさせられるスミレのフィギュアがほしいと思いました。
バオーはスミレがいたからこそヒーローたりえたわけですし。




  

台座のマーチンさんを利用して、ドギャーーーンと一発作ってみました。
やっぱり、戦う対象が画面にいると物語性が増しますね。
製作中、全体のカラーを試行錯誤しながら合成していったんですが、出来上がってみたら真赤っかでした。
最終的に画質を落として、イラストっぽい印象に近づけてみています。

マーチンの舌と歯茎がキュート過ぎ注意。




digirama デジラマ 合成画像

原作にもOVA にもこんなシーンもありませんし、こんな怪獣も出てきませんが、
バオーがハリウッドリメイクされたりしたら、ドレス基地殴りこみの前に付け足してほしいシチュエイションです。
人間の敵だと、バオーにとっては基本的にただの殺戮対象ですからねぇ。
やらないかなぁ、映画。

この魚っぽい怪獣は、McFarlane's MonstersのSea Creature (ブリスターにはsea Monsterって書いてあるけど)
付属品に腐乱した生首フィギュアがついてる、グロ系のアイテムです。
そんな奴なので、バオーと相性がいいかと思って、買ってきて8年間ほったらかしだったのを出してきました。



今回これらを作るにあたって原作を読み返そうと思ったのですが、持っているはずのジャンプコミックス版が見当たりません。
そこで集英社文庫版を改めて買ったのですが、これはこれで、2巻分が一冊にまとまってて読み返すのに便利でした。

連載当時を思い出すに、最初のほうこそあの「これが!」「これが!」「これが『バオー』だッ!」っていう濃いノリについていけず、
割と引き気味で読んでいたのですが、対マーチン戦のあたりから拒絶反応も薄れてきて、すっかりハマってしまいました。
結局2巻分で連載は終了したのですが、悲しい物語ながら爽やかで希望のある読後感と、何よりその鮮烈な印象で、
長らく記憶に残る漫画でした。

「バオー」は特殊な寄生虫によって人間がパワーアップしてヒーローになるという設定だったので、
次の連載の「ジョジョの奇妙な冒険」で石仮面が出てきたとき、てっきり、ジョジョが石仮面でスーパーパワーを手に入れて
ディオをボコる展開になるのかと思っていたのは、今ではいい思い出です。(すごく10週で打ち切られそうな展開…)


2010年5月18日 0:31:49