カプコン フィギュアビルダー スタンダードモデル モンスターハンター vol.2


今回は狩りゲーム・モンスターハンターに登場するモンスターたちをフィギュア化した
カプコンフィギュアビルダー スタンダードモデル モンスターハンター vol.2です。

友達がプレイしているのをわきから眺めていることはありますが、実は私はモンハンは一度もやったことがありません。
でも、モンスターたちのデザインがすばらしいのと、このフィギュアの造形もよくできているのとで、
このモンスターハンター vol.2をBOX買いして今回の更新にいたる、というわけです。

あと、久しぶりに怪獣で合成をやりたかった、というのも大いにあります。
さかのぼってみたら、ここ2年くらい等身大キャラのフィギュア合成しかやってませんでしたし。



ティガレックス



ティラノサウルスとワイバーンが組み合わさったようなデザインのモンスターです。
モンハンの世界観はファンタジー世界ですが、そこに生息しているモンスターたちは生物らしさが意識されたデザインで、
怪獣とも幻獣とも違う独特の魅力を感じます。
モンハンのモンスターたちは、生息域や食べ物などを含めた生態が、ハンティングに必要な要素として細かく設定されているのですが、
それもまた個々にキャラクター性を付与するかたちで、モンスターたちに生物としての存在感を与えている気がします。


digirama デジラマ 合成画像

砂漠に生息するタイプのティガレックス。
牙とカギ爪が凶悪な肉食獣です。
近代兵器無しにこれに戦いを挑むとかマジかんべん。

画像の背景は素材集から。



ボルボロス



ティラノサウルスっぽいシルエットながら、エビの外骨格のような鎧をまとったユニークなデザイン。
とても凶暴そうな面構えです。


digirama デジラマ 合成画像

ディスカバリーチャンネルなんかでやってる、恐竜番組の恐竜を意識して作ってみた、立ち姿のボルボロス。

背景ですが、奥の木は、素材集からアフリカ辺りの風景の一部分をいただき、
それ以外の地面や地層むき出しの崖は、外房の海岸の岩場を撮影したものを素材にしました。
崖は実際には1mほどしかありません。

あそこにフィギュアを持っていったら、合成無しでこういうの作れそうな気がします。



ウルクスス



ハンターの皆さんから「ウサギっぽい」と愛されているらしいモンスター。
毛皮の汚れ具合とか、「ウルトラファイト」のウーを思い出します。


digirama デジラマ 合成画像

雪山に生息するモンスターということで、一転して涼しげな画像です。
逆光と舞い上がる雪煙のエフェクトを楽しく作れた一枚でした。

背景は素材集からの外国のスキー場の画像。
舞い上がる雪は、黒い紙の上に撒いたプロテインの粉を何枚も撮り、画像処理して多重合成したものです。
最初塩でやってみたら、粒子が粗いのと、夏の湿気のせいかきれいに散らない感じでうまくいきませんでした。



ジンオウガ



「神獣」といった雰囲気のモンスター。何千年も生きてそうな風格です。
殺したら祟りとかありそうですが、狩っちゃってもいいんでしょうか。


digirama デジラマ 合成画像

背景は素材集から。
こういう霧につつまれた森、いつか撮りに行きたいです。



さて今回のモンハンフィギュアですが、小さい上に奥行きのある形状となっていまして、
撮影するときに頭にピントを合わせると尻尾はボケてしまい、尻尾にピントを合わせると頭がボケてしまう、
ということが普通に起こります。

「フィギュア」を「フィギュア」として撮影するときはそれでもべつにかまわないのです。
カメラの原理を知らない人でも、小さいものを撮影するとそうなるというのは経験からわかっているので、
奥や手前の一部分がボケていてもおかしいとは思いません。

しかしたとえば全高6mある巨大生物を20m離れて撮影した場合には、
被写体まで充分に距離があるためこういった現象は起こらないのです。
であれば、全高6mあるものとして背景に合成したフィギュアの尻尾がボケていたりすると
なかなかおかしく見えてしまうことになるのです。

要するにこんな。
digirama デジラマ 合成画像
これは右前足にピントを合わせて撮影したティガレックスをそのまま合成したものですが、
何もしないと…まあひどいものです。


ではこうならないようにするためにはどうするかというと、まずひとつは絞りまくる作戦。
絞りの数値をf22くらいまで上げるとかなり隅々までピントが合った感じになりますが、
あんまり上げると小絞りボケのことも気になります。そしてそれでも足りないときがあります。

もうひとつは「焦点合成
ピントの合う位置を少しずつ変えて撮影した画像を何枚か用意し、ピントの合ったところだけ選んで合成することで、
全体的にピントの合った画像を作ってしまう手法です。
以前はこれを手作業でやっていたのですが、photoshop CS3以降、これを自動的にやってくれる機能が
ついているというので、早速利用してみました。



下の画像は右前足にピントを合わせて撮影したのですが、もう下半身あたりがボケています。
絞りはf16。



少しずつピントを奥に送って撮影した5枚の画像をレイヤーにして重ね、ひとつのレイヤーグループにまとめます。
三脚で撮影したとはいえ、数ドットずれている事もあるので、まずは各画像をぴったりそろえます。
編集>レイヤーの自動整列
ピントの合う位置が手前のときと奥のときでは、像の大きさも少し変わるのですが、
これも補正してくれます。これはたすかる。



自動整列が終わったら今度は
編集>レイヤーを自動合成
画像のコントラスト差からピントの合っている位置を判断して検出し、
その部分以外をマスクしてくれます。







するとこのとおり、前足からお尻までピントの合った画像の出来上がりです。
これは便利。





この赤い部分が、右前足にピントの合っている画像のマスク。
とても入り組んだマスクがなされています。

とても便利なものの、素材に得て不得手があるのかやはり常に完璧ではないようで、
ジンオウガはこのようにかなりきれいに合成されたのですが、
ボルボロス・ティガレックス・ディアブロスは自動合成の結果の一部ボケたまま、(縮小したらわからなくなるレベルでしたが)
などおかしなところがありました。
それを修正しようとしたのですが、入り組みまくったマスクが複雑でどこをどうマスクしなおしたら良いかわからなかったので、
けっきょく焦点合成は自分でやっちゃいました。



ティガレックス亜種



こいつは火山地帯に住むというティガレックスの一種。
何で好き好んでそんなところに…
カラーリングが渋くてかっこいいです。

digirama デジラマ 合成画像

背景は蔵王の御釜(カルデラ湖)を画像処理して大惨事にしたもの。
暑苦しい画像ですみません。



ディアブロス亜種



モンスター達の親玉で超凶暴肉食怪獣…かと思いきや、この子は草食動物らしいですよ。
こんなに強そうで悪そうなのに。アイゼンボーグのウルル様もこれくらい迫力があったらよかったのに。

まあ、「角が生えてる動物は草食動物」という自然界のルール(本当です)もあることですし、そういった意味では正しいかも。
草食動物だからおとなしいとは限らず、縄張りに入ると襲ってくるという例も珍しくありません。
実際、ディアブロスも縄張り意識が強く、凶暴なんだそうです。


digirama デジラマ 合成画像

こいつも砂漠に住んでいるそうですが、いい加減砂漠合成に飽きたのと、砂漠は背景素材が乏しいのとで、
街中に合成してみました。
疾走ディアブロス!
むしろ我々が狩られる側です。


2011年8月31日 21:46:16