3:

たまき:よし、もう一度右に行ってみよう。
    家も何軒かあるし、やっぱりこっちだと思ったのかも。
    まっすぐや左方向は、寂しすぎるもんね。
          ・
          ・
          ・
    ちょっとスピード出し過ぎかな。
    ああ、でも焦っちゃうよ・・・。
    こんなに探しても見つからないなんて。

    だいぶ日が暮れてきたなぁ。
    もういっぺん紅蘭に電話してみよう。
    リダイヤルっと。


 携帯:ぴ・ぴ・トゥルルルルルル
 紅蘭:はい、李と寺月です。
たまき:紅蘭、私。あのあとも、えりかちゃんから連絡ない?
 紅蘭:いや、無いわ。
    もうあかん、うち心配や。
    今、たまきはどこにおるん?

たまき:郵便局のところに戻ってきたよ。

 紅蘭:そうか・・・。どこにもおらんのやな。
    もう暗うなってるし、警察に連絡しよう。

たまき:・・・そうだね。
    そうと決まったら、すぐにお願い。

 紅蘭:わかった。ほないっぺん電話切るで。
たまき:うん!
    ・・・・・・ちょっと待って。

 紅蘭:なんや、はよ連絡せんと。


たまき:あれは・・・、タリホー! えりかちゃんだ〜。
 紅蘭:ほんまか!
    見つかったんやなぁ!


たまき:こっちに向かってくるよ。
    ・・・あっちの方は、さんざん探したはずなのになぁ。





えりか:せんぱ・・・・・・はぁ、はぁ、はぁ。
たまき:大丈夫、えりかちゃん。

えりか:っだいじょう・・・・・・ぶ、・・・・・・大丈夫なんです・・・・・・けど・・・・・・、
    はぁ、
はぁ、・・・はぁ。
たまき:なにがあったの?
    そんなに息を切らせて。
    ・・・・・・
あっ、変な奴に追いかけられたの?
 紅蘭:なんやて!?
    よ〜し、たまき!チャンスは一度や!
    ライトをそいつに向けて、
    ハンドル下のトリガーカバーのついた、黄色いボタンを押すんや!
    ええか?よ〜う狙ってから・・・

たまき:な、何を搭載してるのよう、このバイク〜!

えりか:ちが・・・・・・、道に迷ってて・・・・・・海水浴場の・・・・・・ほうで
たまき:うんうん。
えりか:・・・先輩を見つけて・・・・・・大きな声で呼んだんですけど・・・・・・
たまき:うんうん・・・・・・・・・えっ?(⌒▽⌒;)

えりか:・・・・・・えりかに気付いてくれなくて、・・・・・・
    先輩、すごいスピードで遠くに行っちゃうから・・・。
    えりか・・・必死で・・・・・・追いかけて・・・きたんれす。

たまき:・・・ほんと?
    私の後ろにいたの?(笑)

えりか:はぁ、はぁ・・・。(こくこく)
たまき:あちゃ〜、・・・・・・ごめんね。

えりか:・・ふぇ・・ふぇえええええええん!せんぱいのばか〜〜〜!
たまき:ごめんよう、私が悪かったよ〜。
    ちょっと休んだら家に行こう。・・・ね。

えりか:グス、ひとりでこわかったよ〜ぅ・・・。
たまき:ああん、ごめんごめん・・・。
    ごめんね。

    
たまき:あ、紅蘭?
    そんなわけで、えりかちゃんは見つかったから〜。

 紅蘭:・・・・・・・・・・・・あほくさ。(ガチャン・プッ、プー、プー、プー)(笑)
たまき:ああっ、もしもしっ?・・・・・・こうら〜ん。

    ・・・・・・でも、見つかって良かった。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

そんなわけで、せっかく遊びに来てくれたえりかちゃんですが、
ご飯を食べたらウトウトしはじめて、そのまま寝てしまいました。
疲れちゃったんだね。
・・・えりかちゃんには悪い事したなぁ。


私も眠いです〜。
おやすみなさい。



   

 

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