高コレステロールの食品とか、脂っこいものとか、塩分過剰なものとか、糖分過剰炭酸飲料とか、激辛スナックとか、 その上それがインスタント食品であったりとか、体に悪いジャンクな食べ物はいろいろありますが、 でも不思議な事に、そういう体に悪いものに限って美味しかったり、 また、ときどき夜中に無性に食べたくなったりしますよね。 子供のころからそういうものばかり食べていたある大人が、 莫大な予算をかけて、自分の理想のジャンクフードを作ってみようと思い立ちました。 様々なジャンクフードを解体し、組み合わせ、彼はついに究極のジャンクフードを完成させます。 さっそくみんなにその究極のジャンクフードを振舞ったのですが、彼と同じ嗜好の人には受け入れられたものの、 体に悪いジャンクフードなど食べつけない紳士淑女の方々にはその素晴らしさが理解されませんでした。 「KILLBILL」は、ちょうどそんな映画です。体にも悪いかもしれません。 B級映画マニアのクェンティ・タランティーノ監督が、 数々の愛するB級映画をブレンドしてまとめたB級映画、「KILLBILL Vol.1」。 そんなのに波長が合ってしまった人々には熱狂的に受け入れられましたが、 波長の合わなかったまともな人々にはダメ映画の烙印を押されたりもしました。 その映画のDVDが来週4月16日についに発売されます。 また、今月末にはいよいよ続編、というか後編の「KILLBILL Vol.2」の劇場公開も控えています。 今回は、そんな時期を踏まえて今一度のKILLBILLネタです。 先日のI・DOLLで購入したり、また戴いたり(!)したKILLBILL関連のアイテムを、 合成画像とともにご紹介したいと思います。 |
羽田空港内を日本刀を手に歩く、ユマ・サーマン演じる”ザ・ブライド” 日本はサムライの国ですから、刀を携帯するのは我々日本人にとってはごく一般的なことですよね。 (そういう映画なんです) ちゅうわけで、服部半蔵のいた沖縄から、オーレン石井のいる東京にやってきたザ・ブライドさんです。 このときのファッションは黒の革ジャンに黒の革パンツ、みたいです。 ほんの数カットだけなのでよくわかりませんでした。DVDで確認したいところです。 ユマ・サーマンの代理をつとめるのは、先回に引き続きTAKARAクールガールのライダーさん。 この革ツナギは彼女にデフォルトで付属していた衣装です。背景は本当に羽田空港。 関係ないですが、このカットのユマ・サーマンはほかのカットに比べてやけに髪が短いです。 髪型自体、青葉屋に殴り込みをかけるシーンと全然違います。 こういうところが妙にゆるい映画なんです。 |
刀だけもって空港に降り立ったと思ったら、次のカットには黄色いバイクに乗り、 そろいのライダースーツとヘルメットでコーディネートしているザ・ブライドさん。うそ〜ん。 画像は代理でNEWRAY社のHONDA CBR600ですが、 劇中で使用されたバイクはKawasaki ZZ-R250だったそうです。 背景は、お台場より見た品川方面。 以前はなかった高層ビルが品川駅新幹線ホーム完成を境に、 駅の南側にそそり立つようになりました。 |
というわけで、黄色いライダースーツ。 I・DOLL11で、「つるまる」さんで購入したものです。 クールガール専用で、かなりタイトに作ってあり、ふくらはぎの形が浮き出ていたりしてます。 胸にはられたワッペンなども限られた資料から再現されています。 股のところの生地の切り替えも再現していたり、芸の細かい逸品です。 着せてポーズを取らせているうち、関節部にいい感じのしわができて、妙にリアルになってきました。 後で述べますが、刀も「つるまる」さん製。ヘルメットは私が自作しました。 「つるまる」さんは会場のわりと奥のほうにブースを構えていらっしゃったんですが、 私はそこに、開場直後に最短距離でまっすぐ向かいました。 狙っていたわけでなくまったく偶然に。 特に目当てのアイテムもなかったので、適当に移動して適当な列のあいだに適当に入っていったら、 いきなり目の前にこのライダースーツがあったのです。 見れば以前ご紹介したトラックスーツも一緒に販売しています。 先回そのトラックスーツを購入した際、「次はライダースーツを」とおっしゃっていたのを思い出しました。 一瞬の躊躇もなく即購入。その後すぐに、このライダースーツは完売。危なかったです。 いっしょにゴーゴー夕張の人形もあったので、ぜひうちのサイトの夕張も見てもらいたいな〜と、 「これこれこういう人形がうちのサイトに〜」とお話したら、なんとすでにご存知でした。(笑) ありがたいやら嬉しいやら。いろいろ感想を聞かせていただいた上に、 未販売品のゴーゴーボールやゴーゴー夕張の制服のブレザーのエンブレムのシールなど、 すげーアイテムをお土産に戴いてしまいました。 これでうちの夕張もめでたくガンダムハンマーを卒業できます。 その節はありがとうございました。(私信) そんなわけで、当更新は喜びと感謝の気持ちでできています。 バイクは本当はこんな大きさです。 けっこう細かく出来ているので大きく合成しても破綻しません。 ヘルメットは硬質発泡スチロールの削りだしで作った原型にエポパテを貼り付け、 研磨してかたちを作り、塗装して仕上げたものです。 つまり、中身が詰まっているので、かぶることができません。(笑) ヘルメット装着の際は、首ごと差し替えるという大胆なシステムになっております。 当然フェイスシールドも開きません。 さらに、塗装がグダグダなので、これ以上の接写には耐えられないというほどの完成度です。 フッ、そんなんでも作るのにまる1日潰れたけどね……_| ̄|○ |
こういうライディングシーンを作りたくてヘルメットを製作したわけですが、 考えてみればクールガールの関節可動範囲はSAジェニー並。 ひざもヒジも直角までしか曲がらない為、こういったロードスポーツタイプのバイクには、 またがることはできても、ステップのところに足が行かないし、ハンドルの位置に手が行きません。 猫背にもならないし肩も動かないので、マラソンランナーを先導する白バイ隊員のような、 やけに姿勢のいいライダーの出来上がりです。 でもそれじゃあダメですので〜。 一応、これ”ライダー”のクールガールなんですけどねぇ。 そのような障害をのりこえるため、上の画像では、右手および右肩、左肩、体、右脚、右足、左脚、ヘルメット、など、 身体各部パーツを別撮りしたものを素材にし、再構築して合成したものになっております。 まるで獣王記みたいです。 これが今回2番目に面倒だった合成です。 |
「逆光は合成が楽だな」画像。 お台場の、首都高のトンネルの真上にかかっている橋です。 |
なんか、どことなく「地球防衛軍」のミステリアンみたいなヘルメット。 もしくはカバ。(笑) 本物はフェイスガードの部分(?)がもっとシャープなデザインになっていてかっこいいのです。 背景は品川駅南の新興ビル郡。北口も含めてあの辺はだいぶ変わりましたね。 品川プリンスホテルのIMAXシアターで上映中の「イノセンス」を見るために久しぶりに品川に行ったのですが、 その変貌振りに驚きました。 |
ヘルメット作成前に作った、上と同じコンセプトの合成画像。 以前ならボツる私でしたが、最近は臆面もなく両方とも載せます。(笑) 光のあて方とか、こちらのほうが気に入っています。 上の画像ではヘルメットを脱いでいますが、映画の中ではそういうことはありませんでした。 ロケのシーンで”ザ・ブライド”は、常に中の顔が見えない、スモークシールドのヘルメットをかぶっています。 顔が見えないだけに、不気味さと迫力がいや増します。 っていうか、あれユマ・サーマン本人じゃないんでしょうね。 ほかのカットを見ても、日本ロケと思えるところではユマ・サーマンはいっさい顔を出していないわけで、 (土手でソフィさんを転がすカットはあれ、体型からして金髪のカツラをつけた男の人だよね) パンフレットにはごまかして書いてあるけど、たぶんユマ・サーマンは日本ロケには参加してないのでしょう。 |
これが今回一番大変だった画像だよ〜。 実際にはこのシーンではライダースーツからトラックスーツに着替えてますが、サラッと流してください。 クレイジー88の隊員の皆さんは、元は1体の人形です。黒のスーツも1着しかありません。 黒のスーツを着せた1体の人形をいろんなポーズで撮影したのち多重合成。 それだけだと同じ顔の黒服ばかりで、まるきりエージェントスミスみたいなので、 数体の男性ドールをヘッドのみ別撮りして、それをアイコラのごとく追加で合成。 これが加工後の素材です。一番右の彼がなんかイイカンジ。 カトーマスクは、プラ版をヒートプレス方式で人形の顔にフィットさせたのち、切り抜いて塗装。 男性ドールは顔の形状がまちまちなので、ヘッドにあわせて5〜6個作りました。 その奥に見える屋内の背景は、実はこれミニチュアです。 両国の江戸東京博物館にある、歌舞伎座の模型の内部を撮影してきたもの。 けっこう青葉屋っぽでしょ。 これにかぎらず江戸東京博物館の建築模型はドールハウスなみに異常に精巧にできていて、 見ていてタメイキものです。一方で、ミニチュア以外の展示品にあまり見るものがないのが難点です。 「つるまる」さん製、名刀・服部半蔵。 刃の付け根にシーサーのシール付き♪ つばの形も劇中のものと同じです。 クールガールに合わせて刀身がやや長めにできています。 ホントウニ、ハトリハンゾウノ、カタナナンダッタ… 「KILLBILLVol.1」DVDプレミアムBOX版にもこの刀のミニチュアがつきますが、 スケールが1/10だそうです。ちょっとちいさいですね。 画像で見る限りではプレッサントエンジェルスの武(もののふ)シリーズと同じ仕様のようです。 おそらく同メーカーで製作されているのでしょう。 あれくらいの大きさなら、同じサイズでゴーゴー夕張の「ストラップ付き懐刀」を作ってくれれば、 元が小さい分スケールが1/6くらいになって、人形に持たせるのにちょうどよかったのに。 |
「KILLBILL vol.1」のDVDといえば、通常版とプレミアムBOX版の2種類が発売されますが、 入っているDVDに収録されている内容自体は同じもののようです。 その内容なのですが、音声が英語(DTS)・英語(ドルビーデジタル5.1ch)・日本語(ドルビーデジタル5.1ch)と 本編音声のみで、あの映画には絶対必要と思われるオーディオコメンタリーがない御様子。 ハリウッドプライス専用DVDみたいな寂しい仕様なのです。 特典映像も本編ではなくアニメパートのメキングがメインみたいで、 それはそれで興味深いものの、やはり本編のものも見たいのです。なんでこんなハメに。 まあ、そういう仕様の理由はいくつか思いつきます。 まず今現在、「vol.2」公開直前(アメリカでは4月16日公開)なのでコメンタリーなんか撮っていられない、 メイキングも編集している暇なし、という事情が大きいでしょう。 実際「vol.2」は本当は2月公開だったのが延期されて今にやっと公開にいたる映画ですし。 でもそういう物理的理由だけでなく、商売上の戦略も関係あるだろうなと私は思うのです。 秋頃であるだろう「vol.2」のDVD発売時、またはそのしばらく後に 「完全版」とか「ディレクターズカット版」とか銘打って「Vol.1+2」のDVDが出るのではないかと。 もとは1本の映画なので、そういうのが出るのは自然な流れなわけですし。 そしてそのときに、「vol.1」「vol.2」両方のDVDをすでに買ったお客さんにもこのDVDを買わせるために、 本編ディスクのほかに、メイキング映像がたっぷり収録された特典DVDが付くのではないかと。 そのためには、「Vol.1」でちゃんとしたメイキング映像を収録してしまうわけにはいかないわけなのです。 たぶんそうだとおもうんですよね。 もしそうだったとしても、きっと私は「vol.1」「vol.2」両方買った上に、完全版もまんまと買うことでしょう。 だって…好きなんだもん!(きゃー!) |
次回は”ゴーゴー夕張”サイドです。 DVD発売後くらいに〜。 そうそう、これからレンタルで「KILLBILLvol.1」を見ようと思っているかたへ。 KILLBILLはギャグ映画でもなければオシャレ映画でもなく、立派なバイオレンス映画です。 流血表現がダメな方はやめておいたほうがいいかもしれません。 またレンタルビデオ店で真っ先に「話題作コーナー」に行くかたにも向いていないかもしれません。 でも、レンタル店の棚のスミに置いてある「チュパカブラプロジェクト」とか「テロ2000」とか、 ダメっぽい映画が気になってしょうがないかた、(※実際ダメ映画です) またバカっぽいスプラッタ映画が好きなかた、アナタはKILLBILLに向いてるかもしれません! |
2004年4月7日 23:03:08